2025.02.13
【第6回】
エグゼクティブにプレゼントを贈る際、「重要だけど皆が気づかないこと」とは?
富裕層向けコンシェルジュサービスを運営するアルカディア代表取締役の才津香果(さいつかぐみ)さん。贈り物選びから旅の手配などなど、世界のセレブリティのあらゆる要望に応えるなかで見てきた、富裕層の遊び方とは?
- CREDIT :
構成・文/才津香果 写真/笠谷 龍 協力/株式会社アルカディア 編集/森本 泉(Web LEON)
![才津香果 さいつかぐみ WebLEON](https://assets-www.leon.jp/image/2025/02/10063319416969/0/IMG_3998.jpg)
前回は、バレンタインデーにちなんで本当に喜ばれる贈り物選びの初級編をお届けしました。今回はその上級編をお送りします(前回はこちら)。
ハイブランドの限定スウィーツはとてもコスパが良いギフト
例えば、過去私が大変お渡しして皆様に喜んでいただいたのは、パリにあるFondation Louis Vuitton(フォンダシオン ルイ・ヴィトン)の限定チョコレート。日本で購入できるハイブランドのチョコレートといえば、Louis Vuitton、Christian Dior、Bulgari、Armaniあたりが有名ですが、これは海外のLouis Vuittonのカフェまで行かないと買えないレア度マックスなギフトです。
価格は数千円から3万円ほどと様々でしたが、ハイブランドの高級感のあるケースとショッパーに入ったギフトは誰にでも喜ばれるでしょう。私はカフェに伺うと毎回大量に購入しています。
ちょっとしたおもたせにも重宝しますので、割れにくく、賞味期限の長い商品が更におすすめです。確かにチョコレートとしては高額かもしれませんが、数千円で誰かを喜ばすことって難しくないでしょうか? わかりやすいし、もらっても困らないハイブランドの限定スウィーツはとてもコスパが良いギフトと考えています。
![才津香果 さいつかぐみ WebLEON](https://assets-www.leon.jp/image/2025/02/09095516182201/1600/IMG_7602.jpg)
現地限定フレーバーのチョコレートもおすすめ
例えば緑のパッケージで有名なPatrick Roger(パトリック・ロジェ)。パティシエ パトリック・ロジェはフランスの伝統と匠の技を受け継ぐ、ごくわずかな職人に与えられる最優秀職人賞(M.O.F)を2000年に取得した超一流パティシエです。
最近では百貨店のオンラインでも見るようになりましたが、まだ種類が限られています。「プラリネの魔術師」と呼ばれるロジェなので、国内ではシグネチャーである「アンスタン」が特に流通していますが、私がオススメなのは国内で手に入らないドゥミスフェールシリーズ。ドーム型のボンボンショコラで大理石のような光沢と個性的なカラーの外観はもはやアートなのです。
箱を開けた時、誰もが「わぁ」と声が出るほど。そしてもちろん食しても衝撃が。噛んだ瞬間、薄いチョコレートが弾けるとともに香り高いガナッシュが溢れ出ます。キャラメルやフルーツなど種類はいくつかありますが、どれも驚くほどフレッシュな味わいで、一粒で得られる満足度がとても高いチョコレートです。
お渡しした方に何度感動してもらえるかが勝負どころ
あまりにも玄人向けだと認識していただけないこともあるでしょう。この適度なバランスのブランドを選抜することにセンスが問われます。
どちらのチョコレートもバレンタインに間に合わなくても、海外で店舗を見つけたらぜひ自分のご褒美にも、大切な方へのギフトにも購入してみてください。
ちなみに、つくりが繊細なスウィーツは、海外から持ち帰る時は手荷物がおすすめです。ただ手間をかけた分、その気持ちはきっと大切な相手にも伝わるはず。
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本命はお渡しする相手の先にいる?
ここまで記事を読んで、お渡しする相手を思い浮かべながらどのチョコレートがよいか思いを馳せたことでしょう。しかし、ここが落とし穴になります。召し上がられるのが本人だけではないことを必ず意識してください。
読者の皆様が想像した方はきっとVIPの方々でしょう、そういった方は多くのチョコレートをこの時期いただきます。つまり全部食べられないのです。
それはまちまちですが、秘書の方であったり、ご家族であったりします。かくいう私も小さい頃は父が持ち帰ってきてくれるバレンタインチョコレートが楽しみでした。バレンタインに限らず、贈り物やお土産をいつも楽しみにしていました。
バレンタインチョコレートを取引先やお世話になった方に対して贈るならば、ハート全開のものやアルコールの強いものを避けたりすることが賢明でしょう。そのチョコレートは秘書室の皆さんや、奥様がいただくかもしれませんし、お子さんがいただく可能性もあります。
エグゼクティブな方々に共通して感じることはご本人が直接的に喜ぶことよりも、ご本人の大切にしている方が喜ぶ姿を見ることの方がうれしいということです。多くのものが手に入る方々にこそ、お金よりも時間や手間をかけたギフトが喜ばれます。そしてそのギフトはご本人だけでなく、奥様や周りの方々も喜ぶか、そこまで想像できれば、もうギフトの達人です。
![才津香果 さいつかぐみ WebLEON](https://assets-www.leon.jp/image/2024/06/18013814939320/1600/screen.png)
● 才津香果(さいつ・かぐみ)
1982年生まれ。有料会員制コンシェルジュサービス「アルカディア」代表取締役。早稲田大学在学中から株式投資を行い、卒業後はリクルートに入社。2カ月で退社したのち飲食店や営業会社、ITビジネスを立ち上げる。2014年に事業売却、ドバイに移住する。その資金で世界のラグジュアリーリゾートをめぐり知見を得る。2019年、旅の経験を活かし、アルカディアを設立。ギフトの選定から、旅行企画、クリニックやファッションのアレンジなど富裕層のあらゆるオーダーに応え続けている。
富裕層の本音が明かされる会員制サロン【ビヨンドミー】運営。プロから学べる実践的な記事コンテンツや、価値観の合う仲間との出逢い、ホテルやクリニック、商品など、最大80%オフの割引特典も。
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