2025.04.25
武田 竜選手が初告白! 40代で6連覇達成したスキー技術選の苦悩と優勝秘話
第62回全日本技術スキー選手権大会で6連覇の偉業を達成したプロスキーヤー、武田 竜選手。今回、Web LEON編集長・石井がインタビューすると、絶対王者が大会中に抱えていた苦悩や、勝つための緻密な戦略を赤裸々に語ってくれました!
- CREDIT :
写真/前田一樹(MAETTICO) スタイリング/稲田一生(武田選手) 取材協力/磐梯山温泉ホテル by 星野リゾート インタビュアー/石井 洋(Web LEON編集長) 文/吉田奈緒子(Web LEON)
「6連覇は是が非でも決めなきゃいけなかった」(武田 竜選手)

「業界を背負う覚悟で6度目の優勝だなんて、感服です!」(Web LEON編集長・石井)


6連覇祝福の美酒はコチラ!
1829年に創業した老舗メゾン「シャンパーニュ・ボランジェ」の代表作、スペシャル・キュヴェ。マグナムボトルで熟成されたリザーヴワインの使用やカーヴにおける長期熟成という製法に裏打ちされた品質の高さが、世界中のワイン愛好家の心をつかむ。エレガントで繊細、かつピノ・ノワールの力強い味わいは今回、スキーチャンピオン・武田 竜選手をも魅了しました! 「シャンパーニュ・ボランジェ スペシャル キュヴェ」(1500ml)2万6400円/シャンパーニュ・ボランジェ(WINE TO STYLE)
「優勝した瞬間は、全然うれしくなかった(笑)」

武田 ありがとうございます! (シャンパーニュを口に含み)う〜ん、美味しいですね……。
石井 これは『007』に紐づくシャンパーニュだからね、“7”連覇に向けてのお酒ということで(笑)。冒頭からいきなりですけど、7連覇も目指すんですか?
武田 そうですね、頑張ります。行けるところまで行きたいですね!
石井 どんどん記録を更新していくわけだから、ますますスゴいことになるね〜。
武田 たぶん、(観客は)負けるところを見たいと思うし(笑)。
石井 えっ、それはどういう意味!?

石井 そうだったんだ!? それはなぜなんでしょう?
武田 20代30代の若い選手たちが力をつけてきていて、僕は40代でディフェンディング・チャンピオンだから、「もう勝たなくていい」とか色んなアンチの声が出てくるんですよ。
石井 チャンピオンの座を後進に譲れと?
武田 試合中は集中しているんで気にならないんですけど、夜ひとりになった時間にSNSの書き込みとかを見ちゃうんですよね。けっこうツラいな、この感じって。大会4日目の最終日、ラスト一本の滑走で2位につけていた選手が高い点数を出したんですよ。僕が最後に滑ったんだけど、彼と同じ点数が出たので、最終的に4点差のまま僕の優勝が決まった。でもその瞬間、本来だったらワ〜ッ!って歓声が上がるはずが、あぁ〜って落胆の声のほうが多かったんですよ。その瞬間は、うれしくないですよね、全然。勝ったのは俺だよ!っていう(笑)。

石井 スキー専門誌、メディアは辛辣なこととか書くんですか?
武田 はい。早く書きたいということですよ、ニューヒーロー誕生! みたいな。

武田 なかなかやっぱり、いま僕がやっているように、スキーをもっと広く認知してもらう活動を引き継ぐような選手は出てきていませんね。
「勝ちパターンが分かっているし、メンタルは誰よりも強い自信がある」


石井 そういう駆け引きがあるんだね〜。


……なんですけど、3日目の朝一発目の種目で、自分でもビックリするくらいミスっちゃって。
石井 どんなミスをしたんですか!?
武田 ちょっとしたウエーブのある種目だったんですけど、ウエーブを越える時にブワン!って飛んじゃて。うわぁ!って焦ってゴールしたんですけど、終わってみたら2位の選手と同じ点数だった(笑)。
石井 (笑)!

石井 そうなると、チャンピオンの自信のほうが上回るよね。なんとかして勝ちたい、という2位の選手の気持ちよりもね。それにしても、公式練習の時から「仕上がってるぜ!」とばかりにキレッキレな滑りを見せつけて、大会を盛り上げる演出的な発言も考えながら勝ち切るメンタルは、そりゃあ圧倒的にスゴいよね。竜選手が業界を背負って、色々と発信しようと覚悟を決めたきっかけはあったんですか?

武田 ありがとうございます!

Profile
● 武田 竜(たけだ・りゅう)
1984年6月20日、北海道・小樽市生まれ。4歳からスキーを始め、地元のレーシングチームを拠点に活動。中学3年生でアルペンスキーの日本代表ジュニア指定選手に選出され、シニアの代表選出後も国内外のアルペン競技大会で挑み続ける。2011年、2013年に全日本スキー選手権大会で優勝。同年は国内で4勝を果たした。
2014年、イタリア開催のアルペンスキー・ワールドカップに初出場後、活動拠点を日本に移す。帰国後は、技術を競い合う基礎スキーとアルペンスキーの二刀流を手掛け、全日本技術スキー選手権大会では2019年〜2024年の間に5連覇を達成。2025年3月開催の同大会本選で6連覇を果たした。
現在は、全日本スキー連盟の教育本部に所属。国内のみならず、アジア各国にも遠征、各地のインストラクターたちにスキー技術の指導を行ない、スキー人口の裾野拡大に尽力している。
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