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2023.04.01

【カナダ・オンタリオ州の旅(2)】

昼は滑って夜はととのう!? スキー場に隣接するサウナが最高だ!

カナダ東部に位置するオンタリオ州。オタワやトロント、ナイアガラの滝がある州として知られ、意外や真冬もおすすめの旅先であります。そこでオンタリオ州の楽しみ方を4回に分けてご紹介。第2回目はスキーリゾートとフィンランド式サウナについてお伝えします。

CREDIT :

文・写真/大石智子

カナダ・オンタリオ州 スキーリゾート
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お宿は28本のコースを備えるスキーリゾート

スキーヤーでありサウナー。そんな人に絶対に行ってほしい場所もオンタリオ州にありました。いや、どちらか片方でも満喫できる。すみません、どちらでもない人も開眼して楽しくなっちゃうはず!

それは、トロントから北にクルマで約80分に位置する「Horseshoe Ski Resort(ホースシュー スキーリゾート)」と「Vettä Nordic Spa(ヴェッタ ノルディック スパ)」。巨大スキー場と巨大サウナが隣接していて、冬に最高の合宿が叶います。
カナダ・オンタリオ州 スキーリゾート 680ヘクタールの広大な敷地を誇るスキー場です。
▲ 680ヘクタールの広大な敷地を誇るスキー場です。
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カナダ・オンタリオ州 スキーリゾート 9:00〜21:00のリフト料金はひとり約8550円。
▲ 9:00〜21:00のリフト料金はひとり約8550円。
拠点は客室のある「Horseshoe Ski Resort」。目の前に28本のスキー&スノーボードのコースがあり、計30kmのノルディックコースも備えます。

スキー道具は一式レンタルできるので、ウエアと手袋さえあれば滑れます。ちなみに2月のオンタリオ州は極寒のため必然的にスキーウエアのような装いとなり、そのまま滑ってしまう人も多いです。

「ずいぶんと滑ってないから海外でスキーは心配……」という方もお気楽に。筆者はここで23年ぶり2回目という超初心者状態でスキーを体験。スキーに縁がなく、人生で滑ることはないと思っていたのですよ。それが、初めて1時間後には、「なにこれ楽しい!」となっていた。
28本のコースは初級〜中級が7本、上級が18本、スノーチューブ用が3本。平日で空いていたのも功を奏しましたが、広いので週末もさほど混まないでしょう。トロント近郊には20近いスキー場がありますから、そこまで集中しない。ほぼ初めてのスキーを解放感たっぷりに楽しめて、ナイターでひとり自主練まで行ってしまいました。

スキー後はゲレンデ目の前のレストランでとりあえずクラフトビール。オンタリオ州でスキー後のビールの美味しさを知るとは思いもよらず、ジョッキを高速で空けたのでした。

● Horseshoe Ski Resort

1泊約1万5300円〜 ※価格は編集部調べ
HP/https://horseshoeresort.com

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大自然に誕生したフィンランド式サウナ

そして、お待ちかねのサウナへ。結論、「Vettä Nordic Spa」は、人生ベストサウナのトップ3に入る満足度でした。余談ですが、筆者は毎月静岡に帰省していまして、「サウナしきじ」に原付で通っています。それでよく、「写真撮ってもらえますか?」とサウナ行脚の若者たちに記念撮影を頼まれたりする。
カナダ・オンタリオ州 スキーリゾート サウナや水風呂は屋外で、三角屋根の本館には更衣室やショップ、レストランが入ります。
▲ サウナや水風呂は屋外で、三角屋根の本館には更衣室やショップ、レストランが入ります。
話は「Vettä Nordic Spa」に戻ります。ここはフィンランド人2世のオーナーが友人と寛いでいる時に、「近所にサウナがあったらどんなにいいことか」と話して7年後に実現した場所。5種のサウナに2つの水風呂、3つの温水風呂、4つのリラクゼーションスペースが屋外に点在する理想の施設を2022年1月にオープンさせました。

まったく盲点だったのですが、実はカナダは隠れたサウナ大国。「Spa」と名のつくサウナを含む施設がそこら中にあって、現地在住の方によれば「仕事帰りや週末に友達やパートナーと行くんですよ」とのこと。「Canadian Spa & Wellness award」という賞もあり、サイトを見ると2021年にノミネートした施設は900以上!

そもそもサウナが盛んな北欧やバルト三国からの移民も多いから、サウナが必要とされるのも不思議ではありません。どの施設も“HOT→COLD→RELAX”の流れを提唱していて侮れない。多くが屋外施設で郊外にあり、大自然の中で心身を解放するのがカナダ流。外気浴が当然のお国柄です。

日本と違うのはエクストリーム系サウナーがほぼいないこと。今回個人でオンタリオ州のサウナ3軒を周りましたが、アドレナリン全開に“ととのう”というより、ゆっくり“ほぐす”印象。サウナの温度はやや低めが標準かと思われます。

そんな背景もあり、日本人サウナーに間違いなくおすすめできるのが、「Vettä Nordic Spa」。なぜかといえば、規模とお洒落さが際立っているのに加え、サウナがきっちり高温だから。フィンランド式サウナはロウリュもできて90℃以上。外の雪を眺めながら身体を芯から熱くします。
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カナダ・オンタリオ州 スキーリゾート 50人は入れそうな広いフィンランド式サウナ。サウナストーブも特大です。
▲ 50人は入れそうな広いフィンランド式サウナ。サウナストーブも特大です。
カナダ・オンタリオ州 スキーリゾート 水風呂は体感3℃。
▲ 水風呂は体感3℃。
ロウリュが効いて汗がとまらなくなるけど、2月初旬、外に出ればマイナス10℃で水風呂もキンキンの極冷。なにせ最低気温はマイナス30℃を記録する地域です。この温度差の振り幅は冬のオンタリオ州ならでは。サウナ15分から外に出ると、全身から『ドラゴンボール』のオーラぐらい湯気が出ていました。

施設のおすすめは「HOT 15〜20分、COLD5秒、RELAX 20分」。水風呂5秒は短く聞こえますが、日本の冬とはわけが違います。準エクストリーム系サウナーの筆者も無理せず15秒ほどであがりました。

その後、水風呂近くの岩に座って外気を浴びると、“あまみ”がカナダで初出没。なお、周辺に積もっている雪で身体を冷やすのも「もちろんOK」とのこと。

控えめにお尻から着地して浮き輪状態で雪に包まれたらかなり気持ちよかったです。
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カナダ・オンタリオ州 スキーリゾート 白銀に囲まれたおとぎの国のようなととのいスポット。
▲ 白銀に囲まれたおとぎの国のようなととのいスポット。
オンタリオ州のサウナとして象徴的なのは焚き火を囲むムスコカチェアが置かれていること。それは同州ムスコカ地方のコテージでよく使われる椅子で、サウナ後はここに座るのがお約束です。

焚き火を囲むので最初は「煙のにおいがつくなあ」と思いましたが、「薪の香りはサウナと切り離せない」と施設スタッフ。大自然での外気浴は森を思わせる香りとセットで、自分も自然の一部となる感覚だそうです。薪にメープルが入っているのもカナダらしい。焚き火のあとはバスローブのままリラクゼーションルームで惚けるのがおすすめ。じわじわと覚醒していきます。

そうして真冬のサウナを満喫したら、身体の毒素がすべて抜けた気がしたというか、心まで純真さを取り戻した気になりました。

最後、お腹を空かせてレストランへ行くと、料理はフィンランド仕様でビールは地元のクラフトビールの「The Flying Monkeys Craft Brewery」と「The Collingwood Brewery」をタップで用意。浄化した身体にフレッシュなビールを流し込むと、再びととのってしまいました。

「こういうサウナが近所にあったらどんなにいいことか」と、当館オーナーと同じことを思ったのでした。

ところでサウナのおかげで長時間スキーをしたのに筋肉痛がほぼなし。やはりスキー&サウナはいいこと尽くしです。ぜひ本格筋の施設が揃うオンタリオで梯子をしてみてください。

ではでは、第3回はトロントで味わう各国料理についてお届けします。

● Vettä Nordic Spa

月〜金は約8500円(土日は約1万400円)
HP/https://vettaspa.com

※価格は1カナダドル96円で計算
取材協力:オンタリオ政府観光局 https://www.destinationontario.com/ja-jp/japan
大石智子(おおいし・ともこ)

● 大石智子(おおいし・ともこ)

出版社勤務後フリーランス・ライターとなる。男性誌を中心にホテル、飲食、インタビュー記事を執筆。ホテル&レストランリサーチのため、毎月海外に渡航。スペインと南米に行く頻度が高い。柴犬好き。Instagram(@tomoko.oishi)でも海外情報を発信中。

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