2023.11.28
featuring 時計Youtuber RY
本邦トップの時計YouTuberが選んだヴァシュロン・コンスタンタン、ロレックス、オメガ
お洒落な男性なら誰もがステキな時計を持っているものです。そこでこだわり男子に、こっそり愛用時計にまつわるエピソードをインタビュー。実に興味深いお話がアレコレと飛び出します。
- CREDIT :
写真/干田哲平 構成・文/長谷川 剛(TRS)
視聴者を導く“船長”はタフなスポーティウォッチがお好き
広範な知識から繰り出される分かりやすい解説、そして落ち着いたトーンの口調など、飽きずに興味をもって視聴できる配信が業界からも注目され、昨今は時計ショップやブランドとのコラボも多く手掛けています。そんな今を時めくウォッチYouTuberにお気に入り時計をうかがったところ、RYさんの本業にも縁深い“海”に関連するウォッチが登場しました。
RY 実は僕、本業は外国船の船長をしておりまして、しょっちゅう海の上にいるんです(笑)。そういった仕事の場合、付ける時計はやはり防水性に優れたスポーティウォッチだろうと。現在、10本ほど時計を所有していますが、その内の5本はダイバーズなど、海や水に関連したアクティブなモデルです。
RY これは自身の30歳となる節目である2020年に買った一本。30歳でヴァシュロン・コンスタンタンは少し早いかとも思いましたが、今マッチしなくても10年後に似合うようになれば良いと考え、背伸びをして手に入れました(笑)。そもそもYouTubeでの配信をスタートさせたのが2020年。ただし、時計関連のメディアを2019年からブログ形式で始めており、複数の記事を書き上げてから“いつかはスイス三大時計が欲しい”と思っていたのです。我慢できず、結構早めに手に入れてしまいました(笑)
RY まず実機に触れて文字盤の深いブルーに感動。太平洋のど真ん中とまったく同じトーンのブルーなんです。そしてムーブメントの美しさも大きなポイント。ジュネーブシールを取得した機械は、スペックはもちろん仕上げの入念さもハイクオリティ。緻密な陰影を持つコート・ド・ジュネーブ装飾など、芸術的な美観を備えています。羅針盤を模した22K製ローターも、船長を務める僕にはグッとくるディテールです(笑)
RY 船に乗る仕事について3年経ったとき、なにか自分にご褒美を買おうと思っていたんです。スーツも車もすでに手に入れていたので、次はいよいよ時計だなと。しかし時計は種類が多くて何がベストか答えが出ません。そこで自分のオーストラリア人の上司に相談したところ、“ワールドスタンダードな良品から選びなさい”と言われ、検討の末サブマリーナーに行き着きました。結果、半年ほど探し続けて羽田空港のショップで手に入れることができました。
RY 王道の定番が発する絶対的な安心感に、まずヤラれました(笑)。普遍的とも言えるムダのない完成されたデザインであり、使い勝手も抜群。そして見るたびに常に格好イイ(笑)。ダイバーズウォッチの先駆け的な存在でもあり、そういった歴史やストーリーも僕好みでした。あまりに良いものを手に入れたということで、あるとき誰かにこの感動を伝えたくなったのです。それが高じて時計ブログがスタートし、後にYouTube配信へとつながっていくのです。
── そして第三の「海時計」となるのがオメガのシーマスター ダイバー300M。2022年の購入ということで、コレクションのなかでは比較的新しい一本です。
● RY (時計YouTuber)
1990年生まれ。本業は世界の海を股にかける“船長”。初めて購入した機械式時計を切っかけに腕時計の魅力に取り憑かれる。日本の腕時計好き人口を増やすため、2019年にブログ『腕時計のある人生』を、2020年にYouTube『腕時計のある人生Channel』を開設。現在(2023年11月)のYouTubeチャンネル登録者数約8.7万人は時計専門チャンネルとして日本一。ラジオ局と合同でPodcastを配信するほか、出版社のウェブマガジンで時計コラムを多数連載するなど、幅広く時計の魅力を発信している。