名門から新鋭ブランドまで、「アニバーサリー時計」がアツい！

あなたにとって2024年はどんな一年でしたか？ それがどんな一年であったとても、"2024年"は、二度と戻ってこない。そう考えると、締めくくりにふさわしい記念品が欲しくなる。

大切な節目を記念して作られたアニバーサリーウォッチは、2024年という時間を思い出すための、特別な時計になってくれるでしょう。

1950年代に製作された傑作ドレスウォッチを現在的に表現した「パトリモニー」は、まさにヴァシュロン・コンスタンタンの〝遺産〟といえる。こういったドレスウォッチは歴史のなかで生まれてきましたが、パトリモニーとしては、20周年の節目となります。

これを記念して誕生したモデルは、メゾンのタレントのひとりであるフランス人デザイナー、オラ・イトとのコラボレーション。同心円に加工されたダイヤルや針などが美しく調和し、複雑さとシンプルさが融合した「Simplexity（シンプレキシティ）」という彼が提唱する概念を具体化しました。アートな時計と今年最後の時間を過ごしたいですね。

立体造形や家具などを得意とするデザイナー、オラ・イトとのコラボレーションモデル。特徴であるドームダイヤルに繊細な同心円を彫り込んで、針やインデックスをさり気なく引き立てます。全体をゴールドでまとめてレトロなムードを引き出し、来年創業270周年を迎える同社の伝統を語ります。

冷戦下における国営化という苦難の歴史を経て1990年に復興したA.ランゲ＆ゾーネ。1994年に発表された復興第一弾モデルのひとつが「ランゲ1」であり、30周年を迎えた今年、4つのバリエーションがリリースされました。

そのひとつはピンクゴールドケースにブルーダイヤルを合わせたモデルで、もうひとつはプラチナケースにブラックオニキスのダイヤルを合わせたもの。どちらも洗練された美しさを楽しめます。

ランゲ1のアシンメトリーなダイヤル配置や大きなアウトサイズデイトなどの特徴的なデザイン、そしてドイツ最高峰の時計ブランドにふさわしいムーブメントの美しい仕上げなどは、30年を経た現在においても不変。その頑なさこそが、ランゲ1の魅力なのです。

アシメトリーに表示を配置することで、時刻やパワーリザーブといった情報が重ならず、視認性が高まる。機能美を重んじるドイツらしいデザインは30年間でほとんど変わっていませんが、搭載するムーブメントは2015年にCal.L121.1へとリニューアルし、アウトサイズデイトが瞬転式に変更されています。

こちらは小径サイズの「リトル・ランゲ1」。特徴的なレイアウトは変わりませんが、10時位置のアウトサイズ修正用のボタンは埋め込み式プッシャーとなり、ケースの美しさをさらに際立たせます。薄くスライスしたブラックオニキスをダイヤル素材に使用。深い艶のあるブラックダイヤルは、じっと眺めていたくなります。

オヤジさんが自身のセンスを語る際に、時計とファッションはとても重要。では時計好きのファッショニスタが時計を作るとどうなるのか？　その答えがコチラ。ファッション業界のレジェンドで、世界的な時計コレクターであるラルフ・ローレン氏が魅力的なクッションケースの時計を発表。

これはブランド50周年を記念した「ＲＬ アメリカン ウェスタン ウォッチ コレクション」のひとつで、彼のデザインに長い間影響を与えてきたハンドクラフトのロデオベルトやコンチョベルトの意匠を、伝統技法を用いてウォッチケースで表現しています。

ファッション的な時計はありますが、これほどの作品は稀少。時計を愛するレジェンドだからこそ実現した時計なのです。

アンティークのスターリングシルバーに手作業で刻印を施すことで、ブランドらしさ満点のウエスタンスタイルを表現したクッションケース。バチェッタレザーストラップにアメリカ西部の伝統的なパターンを彫り込む手法も見事です。薄型ムーブメントを採用しており、ケース厚は10.6mmにおさえジャケパンスタイルにも◎。

シルバーやレザーの装飾技術を取り入れて、美しいケースやストラップを製作。テキサスやイタリア、ニューヨークの職人たちが仕上げました。

創造的な発想力と技術を誇る時計師ロベール・グルーベルとステファン・フォルセイによって設立された時計ブランド「グルーベル・フォルセイ」は、今年で創業20周年。

同社といえば"精度追求"というシンプルだが壮大な目標を掲げて新機構の研究開発を続けるストイックな技巧派。創業20周年の節目に同社が発表したのは、10番目の発明となる「ナノ・フドロワイアント」という技術です。

これは秒の刻みを可視化させる超絶機構であるだけでなく、エネルギーの消費量を極限までおさえて、時計を正確に動かすというもの。デザインはシンプルですが、フライングトゥールビヨンと連動してフドロワイアント表示が回転するなど、凝ったメカニズムを採用した、節目にふさわしいモデルです。

5時位置の小窓の中にはフライングトゥールビヨンが収まり、クロノグラフ機構も搭載。ナノテクノロジーを使った画期的な時計でありつつ、伝統的な複雑機構も進化させて、時計の未来を追求し続ける。ベゼルには耐食性や耐傷性に優れるタンタル素材を使用。