ヴァシュロン・コンスタンタンの技術とセンスが光る新作ドレスウォッチ【ウォッチズ＆ワンダーズ 2025】

1755年にスイスのジュネーブで創業し、創業270年を迎えるヴァシュロン・コンスタンタン。18世紀以来の伝統の時計職人の技術を継承し続けています。

ウォッチズ＆ワンダーズ 2025では栄えあるアニバーサリーイヤーを祝し、ドレスウォッチを中心に特別な限定モデルを多彩にリリース。世紀を超えて輝き続けるタイムレスな逸品が揃いました。

一方で、41もの複雑機能搭載した、堂々たるグランドコンプリケーションウォッチも発表し、メゾンの実力を改めて世に示しました。

2007年に発売がスタートしたトラディショナルは、その名のとおりメゾンのクラシックスタイルを最も伝統的なセンスで表現したコレクション。18～19世紀に確立したスイス・ジュネーブ様式に範をとっており、簡潔さのなかに伝統美が込められたデザインが特徴です。

アニバーサリーイヤーを祝う限定モデルであるトラディショナル・マニュアルワインディングも、まさに同社の美学を貫いた静謐な三針式。文字盤にはマルタ十字に着想を得た270周年記念の装飾が施され、ミニマルさのなかに特別なエレガンスを宿しています。

手首に馴染む38mmケースには、自社製Cal.4400 AS/270を搭載。このムーブメントには270周年を祝う「コート・ユニーク」仕上げと記念エンブレムが施され、特別感もひとしおです。

1950年代の超薄型ラウンドピースから着想を得たパトリモニーもまた、同社を象徴するコレクションとしてミニマリズムと繊細さを追求してきました。控えめながらも、スリムなベゼル、細身かつ湾曲したアプライド・インデックスとバトン型針、わずかにドーム状の文字盤や、パール状のミニッツトラックに美観へのこだわりが込められています。

270年を祝う限定モデルとなる本作は、センター針にて反復運針するレトログラードカレンダーがヴァシュロン・コンスタンタンらしさを主張する一本。加えて6時位置のムーンフェイズ表示で時の移り変わりをロマンティックに示してくれるところもポイントです。

ちなみに本作のムーンフェイズ機構は、月が地球の周りを29日12時間45分掛けて公転する周期を考慮したもの。調整はわずかに122年に一度だけという高精度な優れモノです。

パトリモニーのミニマル美を堪能したいという向きには、270周年限定のパトリモニー・オートマティックがオススメ。

ピンクゴールドとホワイトゴールドケース、それぞれ370本の限定で発売されるこちらは、約40時間パワーリザーブの自社製Cal.2450 Q6/270を搭載。ストップセコンド機能付きで完璧な時刻設定を可能にしてくれます。

一見シンプルな装飾や仕上げは、専用のマシンを慎重に制御しながらの加工に加え、丹念な手作業によるもの。極めて高い精度と熟練の技によって作り上げられているのです。本作を手元に載せ二度三度と見返したなら、その良さと味わいがジワリと伝わり、得も言われぬ満足感に酔いしれることとなるでしょう。

「できる限り最善を尽くす、そう試みることは少なくとも可能である」。そんなメゾンのモットーを200余年にわたり貫くことでたどり着いた一本が、このレ・キャビノティエ・ソラリア・ウルトラ・ グランドコンプリケーション –ラ・プルミエール–。5つの稀少な天文学的複雑機構をはじめ、革新的なウェストミンスター・ミニット・リピーターを含んだ41もの複雑機能を誇る、堂々たるグランドコンプリケーション・ウォッチです。

計時の異なる概念を取り入れるよう設計されたCal.3655は、常用時、太陽時、恒星時という3つの時にそれぞれ専用の輪列を備え、これらを同時に表示するという気宇壮大なもの。そして世界初の機能を含む、前例のない組み合わせによって、太陽の位置、太陽の高度、太陽の南中、太陽の赤緯、天体の時間追跡といった5つの革新的な天文学的複雑機構を備えているところもトピックです。

なかでも注目すべきは、世界初となる天体の時間追跡機能。それはスプリットセコンド・ クロノグラフと天球の再現を組み合わせた機構であり、星座や特定の星が、観測者の視野の中央に現れるまでの時間に合わせて表示します。

サファイアクリスタル製ケースバックには、天の赤道（赤道を天球に投影したもの）を表すホワイトの円と、黄道（地球の公転軌道面）を表すイエローの円が描かれ、観測者の視野内における星座の動きをリアルタイムに表示。

そして、それら天文表示に加えて、グレゴリオ暦パーペチュアルカレンダーや高精度ムーンフェイズ、潮汐表示に加え、時分、GMT、ワールドタイム表示、革新的なチャイム機構をも備えているのです。1521個の部品で構成されるCal.3655を、手首に快適に装着できるフォルムに収めた本作は、まさに手首に載る“大宇宙”と言えるでしょう。