2018.04.10
【バーゼル速報08】
時計でも夢を売る、ハリー・ウィンストンの新たな戦略とは?
世界最大規模の時計見本市が、スイスのバーゼルで行われる「バーゼルワールド」。著名な時計ブランドが多数出店するなかで、静かで熱い地殻変動がおこっている模様。そんななかから、LEON.JPが注目する時計ブランドの最新作と、目が離せないブランドの動向をご紹介します。ダイヤモンド使いがひときわ美しい、ハリー・ウィンストンです。
- CREDIT :
写真/小林孝至 取材・文/福田 豊
◆ ハリー・ウィンストン
”キング・オブ・ダイヤモンド”と呼ぶにふさわしい作品が揃う
銀座のショップなどで、同じように感じたことのある方も、いらっしゃるのではないでしょうか。ハリー・ウィンストンのダイヤモンドは、時計を飾るダイヤモンドや、ネックレスやピアスやブレスレットのダイヤモンドなど、どれもがほかのハイジュエラーのダイヤモンドよりも強く光っているような気がするのです。
で、思い出すのが、とある老舗ハイジュエラーが教えてくれた言葉。「光を全部自分のなかに捕らえようとするのがダイヤモンドの力なのだ」。そういう不思議な力がダイヤモンドにはあるのだそうです。
そしてハリー・ウィンストンのダイヤモンドは、まさにその言葉通り。周囲の光をすべて吸収し、放出しているような、明るい煌めきが目を射るように眩しく美しいのです。なので、ハリー・ウィンストンのダイヤモンドには、いわゆる「4C」とは別の「何か」があるのはないか、そう思ってしまうのです。
実際、ハリー・ウィンストンが特別な「何か」をもっていることは確実なようで。映画『紳士は金髪がお好き』の劇中、「Diamonds Are A Girl’s Best Friend」=「ダイヤモンドは女性のベストフレンド」という歌で、マリリン・モンローがこう歌うのです。
「教えて、ハリー・ウィンストン! 私にダイヤモンドのすべてを!」と。
すなわち、ハリー・ウィンストンはダイヤモンドのすべてを知り尽くしている。まさにダイヤモンドの王様と呼ばれるにふさわしいのです。
さらに2013年からはスウォッチグループの一員となり、グループ内老舗マニュファクチュールとのムーブメントの共同開発や技術面での連携等により、さらに作品の完成度がアップ。時計ファンを楽しませています。
今年の「バーゼルワールド」でも、そんな秀作が登場しました。なかでも、オートマトン=自動人形の名手であるジャケ・ドローのムーブメントを搭載したテーブルクロック「プレシャス・シグネチャー・バイ・ハリー・ウィンストン」は特筆すべきモデル。
なんと創始者のハリー・ウィンストン氏のサインを自動筆記するもの。時計自体から筆記用のアームが出てくる仕組みなんです。こちらは自分のサインなどにカスタマイズすることもでき、アラビア語のように右から左への記述も可能だそう。
ほかにも「HW オーシャン・コレクション™」の誕生20年目を祝した永久カレンダー「HW オーシャン・バイレトログラード パーペチュアルカレンダー オートマティック 42mm」など、見応えのある新作が盛りだくさん。来年は時計制作30周年で、さらに期待が高まります。
バーゼルワールドとは?
「BASELWORLD」=「バーゼルワールド」は、毎春先にスイスのバーゼルで開催される、世界最大級の時計宝飾見本市。そもそもはスイスの主要産業である工業製品を国内外に披露する「スイス工業展」が起源で、昨年100周年を迎えました。
そんな長い歴史と伝統から、市民にとっては“年に一度の祭事”のようになっており、チケットを買えば誰でも入場できる、まさにお祭りのような明るくオープンな雰囲気が特徴。週末には、友だち同士や、カップル、ベビーカーを押した家族、老夫婦、犬連れの方など、さまざまな来場者が皆うれしそうに時計を眺めている姿を見ることができます。
■ お問い合わせ
ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション 0120-346-376