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2023.09.10

キャディラック XT5で行く世界でもっとも美しく、楽しく、ドラマティックな旅

マリブ、サンタバーバラ、ビッグサー、ペブルビーチ、モントレー……アメリカ西海岸を太平洋に沿って900km続くパシフィック コーストハイウェイの旅。相棒はキャデラックのミドルサイズ・ラグジュアリーSUV、XT5。筆者お気に入りのコースは妄想ドライブだけじゃもったいない!?

CREDIT :

文/岡崎宏司(自動車ジャーナリスト) イラスト/溝呂木 陽

岡崎宏司の「クルマ備忘録」連載 第217回

キャディラック XT5で、パシフィック コーストハイウェイの旅を楽しもう!

キャデラック XT5 イラスト 溝呂木 陽
「パシフィック コーストハイウェイ」、、世界でもっとも美しく、楽しく、ドラマティックな旅をさせてくれる道のひとつだろう。

サンフランシスコからサンディエゴまでを繋ぐ、太平洋に沿った900kmのハイウェイ。一度走れば、「お気に入りリスト」最上位クラスにランクされるのは間違いない。

今回はそんなパシフィック コーストハイウェイ(以下はコーストハイウェイとする)を使い、LAからサンフランシスコへの旅を楽しもう。

旅の相棒はキャディラック XT5にする。XT5はエクステリア / インテリア共に「キャディラック」に期待するものをしっかり満たしている。性能面 / 快適性面にもまた同じことが言える。

4825×1915×1700mmのサイズのボディに、3.6ℓ DOHC V6と9速ATを積む。駆動方式はフルタイム4WDだ。

今どき珍しい自然吸気式エンジンだが、これがよくできている。低い回転数からしっかりトルクが出ているし、高回転までスムースに気持ちよく回る。

9速ATは、基本的に燃費節約志向のプログラムだが、ドライバーの気持ちをしっかりトレースしてもくれる。
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ボディカラーは、ちょっと妖艶な気配も漂うワインレッドにも惹かれたが、明るいコーストハイウェイを走るのだから、と思い、ホワイトにした。クリスタルと名付けられた艶やかなホワイトだ。

インテリアはブラックのレザーに。ちょっとフォーマル感をも漂わせるカラーコンビネーションは、キャディラックという、由緒あるブランドにしっくり馴染む。

LA~サンフランシスコは、フリーウェイを使えば6時間ほど。移動だけならもちろんこちらがいい。でも、とても退屈な6時間を過ごさなければならない。

コーストハイウェイを選べば、距離も大きく延びる(120〜130kmほど?)し、時間も4~5時間は延びる。でも、楽しさと思い出は比べようがないほど増える。

コースの要所は、マリブ、サンタバーバラ、ビッグサー、カーメル、ペブルビーチ、モントレー、、といった名が浮かぶが、これだけでもワクワクしてくる。

LA出発の起点は、キャディラックが似合うだろう、「フォーシーズンズ ビバリーヒルズ」にしよう。由緒あるホテルだし、落ち着けるホテルでもある。

高級ショッピング ストリート、ロデオドライブもすぐ目の前だし、素敵なカフェやレストランも徒歩圏内にいくらでもある。

ロデオドライブでウィンドウショッピングを楽しみ、オープンテラスのあるレストランで食事を、、というパターンが、僕は好きだ。

XT5でのんびりと、ビバリーヒルズ エリアの素敵な邸宅街巡りをするのも楽しい。

快適な一夜を過ごしたら、出発だ。
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コースト ハイウェイの起点はサンタモニカになるが、気が向いたら、美しいビーチの散策を楽しむのもいい。そして、ビーチ前のレストラン、「ミート オン オーシャン」でランチを。

眩しい陽射しの降り注ぐ白砂の広大なビーチを前にしてのランチ。コーストハイウェイの旅のスタートに相応しいものになるだろう。

コーストハイウェイの開通は1934年。ほぼ90年前のことだ。それゆえか、道路は自然の地形をなぞったかのように、起伏は激しく複雑にうねり曲がっている。気は抜けない。

でも、太平洋に沿って走るハイウェイからの眺めは絶景。気は抜けないけれど、クルマは多くはないので、絶景を楽しみながらマイペースで走ればいい。

最初の目的地はマリブ。観光地化されていないので、街もビーチも落ち着いた佇まいを持つ。そして、住んでいるのは裕福な人や著名人、、つまり、セレブの住む街ということ。

それだけに、立派な、そして個性豊かな邸宅が立ち並ぶ。「アメリカはすごいな!」と改めてため息が出る眺めだ。

マリブの思い出をしっかり作るために必ず寄りたいところが一つある。マリブ ピアの突端にある「マリブ ファーム ピア カフェ」。

穏やかな日なら、オープンテラス席でマリブの海と空が満喫できる。サンタモニカからは近いので、ここでランチをするのもいい。

次の目的地はサンタバーバラ。地中海的気候と美しい海岸、オシャレで軽快な街並み、楽しいショッピングストリート等々、なんとなくブラブラしているだけで楽しくなる。
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カリフォルニア大学サンタバーバラ校があることでも知られている。1度行ったことがあるが、素晴らしいとしか言いようのない環境に、ただただため息が出るばかりだった。

キャンパスは広大なので、見たいところは的を絞っておいた方がいい。そして、最後はグッズを売るUCLA Storeに寄りたい。いい記念品とお土産が揃うだろう。

そして、「イン オブ ザ スパニッシュ ホテル」にチェックイン。スペイン風の装いと明るさに満ちた雰囲気は、サンタバーバラの括りとしてはピッタリだ。

一泊目のフォーシーズンズ ビバリーヒルズ とは、まるで対照的な装いと佇まいのホテルに泊まるのは、旅の刺激とワクワク感をより高めてくれることになるだろう。

次に目指すのはビッグ サー。文字通り「絶景の連続!」で、自然が創造した「凄みある美」が、ほとんど手付かずで残されている。

荒々しい波が岩に叩きつけられ、激しい飛沫を上げる海辺、、そんな背景を前にしたXT5の姿は、きっと際立って映えるだろう。

ビッグサーには個性的なホテルが多いが、崖の上に立つ5つ星、「ポスト ランチ イン」に泊まりたい。快適な部屋と美味しい食事を楽しみながら、ビッグサーの雄大な眺めを心ゆくまで味わえる。

ビッグサーの次なる目的地はペブルビーチ。ゆっくり走っても小1時間で着いてしまう距離だが、海岸線の眺望は素晴らしいし、周辺のカーメルもモントレーも楽しい。あっという間に時間は過ぎていってしまう。

カーメルは「アメリカ人が新婚旅行先として選ぶ候補地No.1」とも言われるが、まるでオモチャ箱のように鮮やかでカラフル。街を歩いているだけでウキウキしてくる。
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モントレーは、カリフォルニア文化発祥の地とも言われているが、長い時を刻んだレストランやショップがあり、カーメルとはまったく異なった時を過ごせる。

ペブルビーチは、ゴルフ好きなら誰もが知っている。全米オープンを始め、ビッグイベントが開催される世界有数のゴルフコースだ。

クルマ好きなら、美しさと優雅さを競うクラシックカーの祭典、「ペブルビーチ コンクール デレガンス」の開催場所として、知らない人はいないだろう。

ペブルビーチでの宿泊は「ザ ロッジ アット ペブルビーチ」に。いうまでもなく、名門ゴルフコースに付随したホテルだ。華美なところはなく、清潔で上質な部屋は心地よい。

オーシャンビュー、ガーデンビュー、フェアウェイビュー等々の部屋があるが、フェアウェイビューがいちばん話の種になるだろう。

ペブルビーチからサンフランシスコまでは、2時間ほどのドライブで着く。ここのホテルは、サンフランシスコの中央通りともいえるマーケット ストリートに面した「フォーシーズンズ サンフランシスコ」を選びたい。

高層階を選べば、美しいサンフランシスコの夜景がたっぷり楽しめる。

立地がいいのも魅力。ユニオンスクェアにも、ケーブルカーにも、サウサリートへ行くフェリーの乗り場にも歩いて行ける。

美味しいカニが食べられるフィッシャーマンズワーフには、1930年代の車両を使っている路面電車で行くのが楽しいが、それも目の前を走っている。徒歩圏内には、朝食にピッタリのパンケーキ屋「シアーズ ファイン フード」もある。

LAからサンフランシスコをコースト ハイウェイで走る旅には、退屈させられることなどまずない。加えて、出発地のLAでも、到着地のサンフランシスコでも、楽しめることはいくらでもある。

このコースは、キャディラック XT5との相性も間違いなくいいはず。快適で心豊かなドライブが楽しめるだろう。妄想だけで終わらせず、ぜひ、実際にアクションを起こすことを考えてみてほしい。

● 岡崎宏司/自動車ジャーナリスト

1940年生まれ。本名は「ひろし」だが、ペンネームは「こうじ」と読む。青山学院大学を経て、日本大学芸術学部放送学科卒業。放送作家を志すも好きな自動車から離れられず自動車ジャーナリストに。メーカーの車両開発やデザイン等のアドバイザー、省庁の各種委員を歴任。自動車ジャーナリストの岡崎五朗氏は長男。

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