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2024.12.22

新型ミニ「エースマン」は最高の街乗りマシンだった!?

もしオリジナル・ミニ(1959年)の設計者がいまも生きていて、あたらしいミニを開発したら……という仮定で開発された新型車「ミニ・エースマン」。全長4mのコンパクト電動車は走りよし、質感高しで、街乗りにも最高だったのです!

CREDIT :

文/小川フミオ 写真/Mini 編集/高橋 大(Web LEON)

Mini Aceman S E ヘッドランプやグリルの意匠がだいぶ変わってますが、ミニであることはすぐわかります。
▲ ヘッドランプやグリルの意匠がだいぶ変わってますが、ミニであることはすぐわかります。

オリジナル・ミニの設計者がいまあたらしいミニを開発したら!? がカタチになった新型車

図体のデカいクルマをブイブイいわせているオヤジさん、街中でちょっと持て余していませんか? ミニが2024年6月に発表し、10月にメディア向け試乗会を開いた新型車「ミニ・エースマン」は全長4mのコンパクト電動車。走りよし、質感高しで、街乗りにも最高でありますよ。

もしオリジナル・ミニ(1959年)の設計者がいまも生きていて、あたらしいミニを開発したら、という仮定で開発に着手しました、とはミニでヘッド・オブ・デザインを務めてきたオリバー・ハイルマーさんの弁。

オリジナル・ミニは全長3mちょっと。でも、デザイン、作り、走りと、どれも高レベルで、まもなく70年を迎えようというのに、いまも高い人気を維持しています。クルマ好きオヤジさんなら、そこは先刻ご承知のとおりですな。
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Mini Aceman S E 操縦感覚は快適志向でドライブは気分爽快。
▲ 操縦感覚は快適志向でドライブは気分爽快。
そんな存在をめざしたのが、今回のエースマン。基本プラットフォームや、システム制御の基本となるOSは、23年から24年にかけて登場した「ミニ・カントリーマン」と「ミニ・クーパー」と合わせて「新世代」にくくられるモデルであります。

ミニ・エースマンの独自性は、さきに触れたように全長4080mmとコンパクトな4ドアハッチバックボディと、バッテリー駆動のドライブトレインのみの設定。

2モデルがラインナップされています。「エースマンS E」は54.2kWhの容量をもつバッテリーを搭載し、最高出力160kW、最大トルク330Nm。一充電走行距離は414km(WLTC)です。もう1台は「エースマンE」。42.5kWhのバッテリーで、327km走ります。最高出力は135kW、最大トルクは290Nm。私が乗ったのは前者の「S」モデルであります。
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Mini Aceman S E 張りだしたようなデザインのリアフェンダーに高めの位置のテールランプがスポーティな雰囲気を演出。
▲ 張りだしたようなデザインのリアフェンダーに高めの位置のテールランプがスポーティな雰囲気を演出。

小回りが効いて、あつかいやすい、乗り心地もよし!?

ドライブしたのは、デンマークのコペンハーゲン。市内を走りまわると、なるほど、開発陣のねらいどおり、小回りが効いて、あつかいやすいのに感心しました。モーター駆動なので、スムーズな加速性も気持ちよいものです。

インテリアもしゃれてまして、ダッシュボードはニットのような素材で張ってあり、編み込みのように2色の切り返しが入ります。しかもドライブモードに応じて車内各所のライティングの色も変わります。街中、とくに夜のドライブに彼女を誘いだすのに、これ以上の演出はそうそうないのでは、と思うようなたのしさなのですよ。
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Mini Aceman S E リア部の存在感が大きく、力強い印象。
▲ リア部の存在感が大きく、力強い印象。
乗り心地も期待以上に快適。街中といい高速といい、路面からのショックをていねいに吸収してくれるサスペンションシステムの働きのせいで、きもちよいドライブができるのです。

いまのミニをご存知のオヤジさんは、ミニがキャラクターの柱にしてきた「ゴーカート・フィーリング」を聞いたことがあるのでは。ハンドルをさっと回すと、間髪いれずに車体がロールもせずに向きを変える、ゴーカート(乗ったことのある方いらっしゃるでしょう)のような動き。
Mini Aceman S E 円形のインフォテイメントシステムのモニターは、カントリーマンやクーパーと共通。
▲ 円形のインフォテイメントシステムのモニターは、カントリーマンやクーパーと共通。
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でも、昨今のミニは、それより乗り心地のよさに重点を置いているかんじです。ミニ・エースマンもやはりおなじ。車体のサイズから期待する以上に、たいていの路面をすーっとこなしてしまいます。フラットライドとかいうやつですな。

コペンハーゲンの市街は、自転車で有名な街だけあって、ほとんど平坦。日本の市街地のような山あり谷ありではありません。でも郊外に出ると、上り下りはあるし、カーブが連続する道があります。そんなとこもトルクがたっぷりある電動車ゆえ、すいすいとこなします。
Mini Aceman S E ニットような雰囲気の素材で覆われたダッシュボードとバーミリオンとブルーのステッチのシートがいいかんじ。
▲ ニットような雰囲気の素材で覆われたダッシュボードとバーミリオンとブルーのステッチのシートがいいかんじ。
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富裕層のクルマの使いかたって、大型サルーンとか高級SUVとかスーパースポーツカーを持っていても、街中ではコンパクトカーを使うもの。ザ・ビートルズのメンバーだって当時、ロールスロイスとかメルセデス・ベンツ600とかアストンマーティンと同時に、ミニに乗っていたではありませんか。

もちろん、小さいからいいってもんじゃない。ミニ・エースマンは、名前のとおり「エース級をねらったモデル」(開発者)とのこと。その言葉にうなづける出来であります。
Mini Aceman S E 写真はインディゴサンセットブルーの車体色に、グラデーションのルーフの組合せ。
▲ 写真はインディゴサンセットブルーの車体色に、グラデーションのルーフの組合せ。
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Mini Aceman S E ヘッドランプが丸くなくてもしっかりミニ。
▲ ヘッドランプが丸くなくてもしっかりミニ。
Mini Aceman S E 最大95kWの速度をもつ充電器なら、バッテリー容量の10%から80%までを 30 分以内に充電。
▲ 最大95kWの速度をもつ充電器なら、バッテリー容量の10%から80%までを 30 分以内に充電。

■ Mini Aceman S E

【SPEC】
全長×全幅×全高=4080×1755×1515mm
ホイールベース/2605mm
電気モーター 前輪駆動
最高出力/160kW
最大トルク/330Nm
駆動用バッテリー容量/54.2kWh
一充電走行距離/414km(WLTC)
価格/556万円

■ お問い合わせ
HP/https://www.mini.jp/

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