オリジナル・ミニの設計者がいまあたらしいミニを開発したら!? がカタチになった新型車
もしオリジナル・ミニ(1959年)の設計者がいまも生きていて、あたらしいミニを開発したら、という仮定で開発に着手しました、とはミニでヘッド・オブ・デザインを務めてきたオリバー・ハイルマーさんの弁。
オリジナル・ミニは全長3mちょっと。でも、デザイン、作り、走りと、どれも高レベルで、まもなく70年を迎えようというのに、いまも高い人気を維持しています。クルマ好きオヤジさんなら、そこは先刻ご承知のとおりですな。
ミニ・エースマンの独自性は、さきに触れたように全長4080mmとコンパクトな4ドアハッチバックボディと、バッテリー駆動のドライブトレインのみの設定。
2モデルがラインナップされています。「エースマンS E」は54.2kWhの容量をもつバッテリーを搭載し、最高出力160kW、最大トルク330Nm。一充電走行距離は414km(WLTC)です。もう1台は「エースマンE」。42.5kWhのバッテリーで、327km走ります。最高出力は135kW、最大トルクは290Nm。私が乗ったのは前者の「S」モデルであります。
小回りが効いて、あつかいやすい、乗り心地もよし!?
インテリアもしゃれてまして、ダッシュボードはニットのような素材で張ってあり、編み込みのように2色の切り返しが入ります。しかもドライブモードに応じて車内各所のライティングの色も変わります。街中、とくに夜のドライブに彼女を誘いだすのに、これ以上の演出はそうそうないのでは、と思うようなたのしさなのですよ。
いまのミニをご存知のオヤジさんは、ミニがキャラクターの柱にしてきた「ゴーカート・フィーリング」を聞いたことがあるのでは。ハンドルをさっと回すと、間髪いれずに車体がロールもせずに向きを変える、ゴーカート(乗ったことのある方いらっしゃるでしょう)のような動き。
コペンハーゲンの市街は、自転車で有名な街だけあって、ほとんど平坦。日本の市街地のような山あり谷ありではありません。でも郊外に出ると、上り下りはあるし、カーブが連続する道があります。そんなとこもトルクがたっぷりある電動車ゆえ、すいすいとこなします。
もちろん、小さいからいいってもんじゃない。ミニ・エースマンは、名前のとおり「エース級をねらったモデル」(開発者)とのこと。その言葉にうなづける出来であります。
■ Mini Aceman S E
【SPEC】
全長×全幅×全高=4080×1755×1515mm
ホイールベース/2605mm
電気モーター 前輪駆動
最高出力/160kW
最大トルク/330Nm
駆動用バッテリー容量/54.2kWh
一充電走行距離/414km(WLTC)
価格/556万円
■ お問い合わせ
HP/https://www.mini.jp/