2018.04.10
自動車ジャーナリストが選ぶ、美しいクルマ【2】
あらゆる無駄を削ぎ落とした、いまもっともスタイリッシュでクールな1台
昔のクルマを美しいと感じるのはノスタルジーに過ぎないと語る金子浩久氏が美しいクルマとして選んだのは、スタイリッシュなSUVの代表ともいえるレンジローバー「ヴェラール」。
- CREDIT :
文/金子浩久
一目瞭然の美しさ
ボディの前後左右どこにも冗長な線や面、無駄な装飾などが見当たらない。ドアハンドルの突起すら嫌って、走行時には格納されるという凝りっぷりだ。眼をつぶってボディを撫で回してもどこにも引っ掛かるようなことがない、まるでひとつの生命体のようななめらかさを持っている。
新しい美とエレガンスを追求
造形と機能が見事に融合
運転席の眼の前のメーターパネルは液晶モニターによってさまざまな情報が提示され、センター部分のタッチスクリーンは10.2インチサイズのものが上下二つ装備され、それぞれ別々の情報を表示し、異なった操作を受け付ける。
センターコンソールにあるプッシュボタンはハザードスイッチだけと、要素の削減はここでも徹底されている。これは単に美しさのためというだけではなく、増え続ける操作機能を整理整頓し、安全に操作できるように再定義されたドライバーインターフェイスである。
今まで、ここまで徹底して余分な情報を廃し、シンプルな車内に仕上げたクルマを他に知らない。造形と機能が見事に融合している。透徹した美意識に包まれたヴェラールは、SUVという枠を越え、いま最もクールな一台だ。
レンジローバーにおける4番目のモデルとして2017年にデビューした「ヴェラール」
金子氏が生命体のようななめらかさを持っていると語る「ヴェラール」のエクステリア。「イヴォーク」と「レンジローバー・スポーツ」のあいだを埋めるサイズとなる
金子氏が生命体のようななめらかさを持っていると語る「ヴェラール」のエクステリア。「イヴォーク」と「レンジローバー・スポーツ」のあいだを埋めるサイズとなる
ドアハンドルは必要なとき以外はボディと一体化するように格納される
ドアハンドルは必要なとき以外はボディと一体化するように格納される
スイッチ類を極限まで減らした最新のインターフェイスを採用した「ヴェラール」のインテリア
インストルメントパネルのセンター部分には10.2インチサイズのタッチスクリーンが上下二つ装備される
レンジローバーにおける4番目のモデルとして2017年にデビューした「ヴェラール」
金子氏が生命体のようななめらかさを持っていると語る「ヴェラール」のエクステリア。「イヴォーク」と「レンジローバー・スポーツ」のあいだを埋めるサイズとなる
金子氏が生命体のようななめらかさを持っていると語る「ヴェラール」のエクステリア。「イヴォーク」と「レンジローバー・スポーツ」のあいだを埋めるサイズとなる
ドアハンドルは必要なとき以外はボディと一体化するように格納される
ドアハンドルは必要なとき以外はボディと一体化するように格納される
スイッチ類を極限まで減らした最新のインターフェイスを採用した「ヴェラール」のインテリア
インストルメントパネルのセンター部分には10.2インチサイズのタッチスクリーンが上下二つ装備される
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