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2025.04.17

連載/真の“贅沢”とは

海外シェフも注目! 今こそ見直そう日本の食文化の基本“酢”の魅力

ファッションからカルチャー、旅やホテルからガストロノミーまで、ラグジュアリーライフをテーマに執筆活動を行っているコラムニストの中村孝則さんが、真の“贅沢”をご紹介する連載です。

CREDIT :

文/中村孝則

さまざまなメディアでラグジュアリーライフを提案するコラムニストの中村孝則さんが、毎回1つのテーマのもとに真の“贅沢”をご紹介。今回のテーマは……。

■ 丹後の米と水と麹だけで造る本物の酢『富士酢』

先頃、ユネスコが日本の「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録したことはご存知かと。その提案概要によると、麹を用いる酒造りは500年以上前の室町時代に技術の原型が確立し、日本酒や焼酎、泡盛やみりんなどの製造を通じて受け継がれた、とあります。

麹を使うという意味では、米と麹を使った「酢」も日本の食文化を象徴する発酵品です。例えば「静置発酵」とよばれる伝統的な製法は、杜氏が自家蔵で麹から清酒を仕込み、長い時間をかけて発酵・熟成させて造る方法。もっとも、現在ではアルコールからわずか1日で造る酢のほうが一般的かもしれないですが、ご紹介する『富士酢』は、今も古式の静置発酵にこだわり続けています。
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『富士酢900ml 2本セット』 4266円/飯尾醸造
▲ 富士酢プレミアム(左)は、穏やかな酸味と優しい香り、出汁が入ったような旨味が特徴の純米酢。20年以上の研究を経て作り上げた新しいタイプの味わい。純米富士酢(右)は、京都・丹後の米と山から湧き出た伏流水だけで造った純米酢。古式の静置発酵製法に則り自家蔵で清酒から1年以上かけて発酵・熟成させた定番品です。『富士酢900ml 2本セット』 4266円/飯尾醸造
代表銘柄の『純米富士酢』は、その工程に1年以上を費やすのだとか。それだけではなく、原料の米も地元の京都・丹後の農薬不使用栽培の米を使い、同じく地元の名水で仕込むそう。だからこそ、味わいのなかに深いコクと凛とした酸味が生まれるのでしょう。
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味の良さだけでなく、汎用性が高いので、ジャンルを超えて料理人の愛用者も多いのですが、最近は海外のトップシェフたちも注目。海外では空前の鮨ブームなだけでなく、いわゆるガストロノミー系のレストランでも、日本料理のテクニックや調味料を多用するようになっていますから。 

ということで、筆者は海外へ出向いた時の手土産にこの『富士酢』を持参するとかなり喜ばれます。富士山を描いたパッケージの“日本らしさ”もいいんですよね。丹後の米と水と麹だけで造るというストーリーを添えてお渡しすると、話も盛り上がります。

なにも手土産の話ばかりではなく、本物の酢は健康が気になるオヤジさんたちのカラダにも優しいので、ぜひ日常使いで基本の酢に戻って食生活を楽しんでもらえたらと願います。
中村孝則(なかむら・たかのり)

● 中村孝則(なかむら・たかのり)

コラムニスト。世界各地を独自の視点で読み歩き、さまざまなメディアでラグジュアリーライフを提案。「世界ベストレストラン50」の日本評議委員長も務め世界各地で美食探求の日々を送る。

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2025年2月号より
※価格はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ

飯尾醸造 0772-25-0015

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