連載第1回目に登場いただいたのは早見 優さん。1982年に歌手デビューし、今も自身が選んだフィールドで変わらず活動を続け、その年齢を超越した美しさが度々話題になる早見さん。vol.01(こちら)に続き、今回は代名詞とも言うべきデニムと白シャツスタイルで登場!
早見 優という生き方。「お化粧をするとやる気スイッチが入る」
【interview 01】
10代、20代の頃はコンプレックスとうまくつき合っていくしかなかった
早見優さん(以下、早見) おかげさまで娘2人は成人を迎えました。思春期の時は大変なこともありましたけど、すごくいい子に育ってくれたなと思って本当にうれしいです。考え方もライフスタイルも健康的なので、それが何よりですね。
──母と娘は同性同士だからこそ自然と伝わるものも多いと思いますが、お嬢さんたちが成長される過程で何か意識して伝えてきたことなどはありますか?
早見 いろんなことを一緒に体験してきて、嘘をつかないとか、人にはやさしくとか、自分を大切にするとか、人とのコミュニケーションを大切にするとか、本当に大きなフィロソフィですけど、そういう部分はどこかで伝わってるのかな、なんて思いますね。
早見 自分の考えをしっかり持っているし、自分のことも肯定的に思っていて、あとやっぱり自分を大切にしているところが美しいと思いますね。自分を大切にできるってことは、人を大切にできることだと思うので。そういえば最近、娘たちに「ママは出かける時に必ずお化粧して出かけるけど、なんで?」と言われて。それは私がおばあちゃん子だったので、たぶん祖母の影響だと思うんですけど、祖母は近くのスーパーに行くにも赤い口紅をつけて出かける人だったんです。
それを小さい頃に見ていて、同じように「なんでスーパーに行くのに赤い口紅つけるの?」って聞いたら、「誰と会うかわからないし、それに自分のためにやっているのよ」って。私がお化粧するのも祖母と同じで、やっぱり自分の気持ちを上げるためなんです。10代の頃、本当にクタクタだけどお仕事があるという状況の時でも、お化粧をするとやる気スイッチが入るというか。伝えたいことではないですけど、私のそういうマインドを娘たちも何か感じ取ったのかもしれないですね。
早見 私はアナログの時代も知っているから、SNSでネガティブなコメントを見ても、そういう人もいるんだなとあまり気に留めずにいられるけど、SNSが当たり前の世界で育った娘たちの話を聞いていると、やっぱりすごく気になるんだなという印象はあります。最近も娘が「このインフルエンサーの人みたいにきれいな肌になりたい」と言うので、私が「これ、フィルターじゃない?」って言ったんです(笑)。
それでフィルターを使って自分で写真を撮って、それを見せながら「ほら、ママだって毛穴がなくなったでしょ?」って(笑)。でも本人たちもそこはわかっているので、私がちょっとフィルターをかけすぎると、「これ、気持ち悪い。フィルターかけすぎ」って教えてくれます(笑)。
──外見のコンプレックスが気になって、写真の加工にとどまらず、整形や激しいダイエットなどで自分の容姿をバージョンアップしようと思う子も多いようですが。
早見 私も10代、20代の時は自分の中でコンプレックスを持っていた部分がありました。たとえば私はヒップが大きいから、ヒップをあまり強調しない洋服を選ぼうとか。そうやってうまくつき合っていくしかなかったんですよね。でも、そうすることで洋服選びのスキルがついたり。
私は別に自分をよりよく見せたいということに対して否定的ではないんです。それで自分が満足できて、誰かに迷惑をかけていなければ。ただ、あまり外見ばかり気にしちゃうのはどうなのかなって。一番大切なのは自分を傷つけないことで、やっぱり行きつくところは自分に対しての考え方だと思うので。
早見 あの頃はまさか40年後に自分が出ていた生放送がYouTubeで見られる時代が来るなんて思わなかったです(笑)。実は先日、堀ちえみちゃん、松本伊代ちゃん、三田寛子ちゃん、渡辺めぐみちゃん、新井薫子ちゃんという同期の仲間と集まって「みんな、あんまり変わらないよね。なんか変わりようもないよね」なんて話をしていたんですけど。でも当時は、勝負してるぞ!っていう感覚はなくて、生放送もいっぱいいっぱいで必死でしたね(笑)。
● 早見 優(はやみ・ゆう)
9月2日、日本生まれ。3歳からグアムやハワイで育つ。14歳でスカウトされ、1982年に『急いで!初恋』で歌手デビュー。『夏色のナンシー』などのヒット曲を持つ。1991年に上智大学比較文化学部を卒業し、翌年には「地球サミット」に参加。持ち前の語学力と国際感覚を活かし、歌手、タレント、女優にとどまらず、幅広く活躍。現在はNHKラジオ『ラジオ深夜便ビギナーズ』(毎月第3土曜)にレギュラー出演中。7月31日には自身が作詞を担当したNight Tempoとのコラボ曲第2弾『DISCO de DISCO』がリリースされ、大きな話題に。
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