2023.09.17

大阪で見つけたセンス抜群のモテるホテル「Zentis Osaka」

パレスホテルが展開する新たなホテルブランドとして誕生した「Zentis Osaka（ゼンティス大阪）」。世界的名デザイナー、タラ・バーナードが作り出したのは自然の温もりを感じさせる穏やかで落ち着いた極上の空間でした。

CREDIT :: 文／只野仁志

旅のかたちも様々です。ラグジュアリーホテルや温泉宿のように滞在自体を楽しむ旅もあれば、観光や出張など他に目的があって宿は寝るだけという場合も多いかと。でもどんな旅でも、ただ泊まれればいいとは思いませんよね。大人の旅は少しでも快適で気分良く過ごせることが重要です。

そんな宿泊者の気持ちに沿った使い勝手の良いホテルとしてオススメしたいのが、大阪・堂島浜にあるZentis Osaka（ゼンティス大阪）。オープンして3年になりますが、コロナ禍中のスタートとあって、まだ知る人ぞ知る、いわば穴場のホテルと言ってもよいかも。

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何よりこちらは「最上質の日本」を提供する日系ホテルの雄、パレスホテルが展開する新たなホテルブランドの１号店。もちろんサービスのクオリティは折り紙付き。と言っても宴会場を備えた大型ホテルではなく、あくまで宿泊主体型のホテルゆえ、とにかく宿泊客がゆったり気分よく過ごせるための工夫が数多く用意されているのです。

まず特筆すべきはインテリアデザインです。担当したのはイギリスに拠点を置き、「SIXTY SoHo New York」や「The Hari London」など世界のラグジュアリーホテルのデザインを数多く手がけた、「タラ・バーナード＆パートナーズ」の創始者タラ・バーナード氏。彼女が作ったのは、これみよがしのラグジュアリーではなく、自然の温もりを感じさせる穏やかで落ち着いた極上の空間。

入り口を入ってすぐのフロント前には2階のレストラン＆バーラウンジに続く大きな階段が舞台装置のように設置され、これからパーティーが始まるような、華やかな期待感が演出されています。

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階段の奥には宿泊者専用のゲストラウンジがあり、高い天井と２面にわたって大きく取ったガラスの壁面を通じて自然光がたっぷりと入る開放的な空間が現れます。コンセプトは「邸宅のリビング」。外にはガーデンがあって緑が茂り、都会の真ん中とは思えない居心地の良さです。

周りを気にせずにPCを開いて仕事ができるボックス席、夜に灯される暖炉の前にはゆったりとしたソファなど、確かにリビングのように寛げるスペース。しかも24時間オープンでコーヒーやお茶は無料、クラフトビールなども部屋付けで楽しむことができます。このゲストラウンジの存在だけでもホテルに宿泊する価値があるというものです。

全212の客室はコンパクトな「Studio」、広い窓辺の「Corner Studio」、ゆったりとした「Suite」の3タイプ。いずれも温かみのある自然な素材や色を取り入れ、ゆったりと寛げる空間になっています。

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ベッドボードの上の壁面には日本人アーティスト江原正美氏の筆文字のようなペインティングが描かれ、唯一「和」の趣を感じさせます。

コーナー窓を設けた洗面所やあえてのオープンクローゼット、デスクワークもしやすいように配置されたテーブルとチェア、ソファ、スタンドライトなど、コンパクトながらも必要な機能が詰まった設えも特徴です。それらの組み合わせで部屋は実際以上に広く開放的な印象があります。

家具や照明はオリジナルで、その温もりのあるデザインと材質など、細部まで行き届いたこだわりは見事というべきでしょう。

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全室Apple TVを完備、NetflixやAmazon Primeなどのアプリに接続し、あえて自宅のようにゆっくりと映画を楽しむこともできます。バスアメニティにはオーストラリアの自然派スキンケアブランド「Hunter Lab」が用意されています。さらに、米国シェアNo.1のシーリー社製ベッドに、シーツは綿100%、吸水性に優れた今治タオルと、肌に触れるものの品質には特に強い心配りがなされています。

「Suite」は2室。広さは57㎡と特別広いわけではありませんが、東に面して開かれた大きな窓から見える景色は素晴らしく、大阪の美しい夜景を堪能できます。特筆すべきはこちらのバスルーム。その絶景を、風呂に浸かりながら楽しめることが売りなのですが、ガラス壁なので部屋の中から入浴姿が丸見えというのがご愛嬌。ぜひ信頼できるパートナーとお楽しみくださいませ（笑）。

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そして、「最高の身支度を整える場所」をコンセプトにした、宿泊者専用の24時間利用可能な多目的ルーム「Room 001」にもご注目。ランドリーやアイロン・アイロン台、ネスプレッソのコーヒーメーカー、デザインや大阪に関する書籍に加え、靴磨き師によるシューシャインサービス（要予約）や、フレグランスアドバイザーが選んだ香水を試せるフレグランスバーを設置。秘密基地のような空間は人の出入りも少ないので、読書スペースとしてゆったり過ごすのにも最適です。

また、「Room 001」の隣にはフィットネスルームがあります。５台のマシーンが揃い、宿泊者は24時間いつでも、自由に使って汗を流すことができます。

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メインダイニングは「UPSTAIRZ Lounge, Bar, Restaurant （アップステアーズラウンジ、バー、レストラン）」。中目黒のミシュラン1つ星「CRAFTALE」のエグゼクティブシェフ大橋真也氏がプロデュースするこちらは、大阪の食文化に敬意を払った、五感に響く料理を提供。繊細で手の込んだ美しい料理はかなり先鋭的で、フランス料理をベースに各国の料理を融合した独自のスタイルは「CRFTALE」と同様。目でも舌でも楽しめる満足度の高い料理です。

ホテルはいわゆるキタと呼ばれる繁華街も近く、夜のお楽しみには困りませんが、こちらのレストランもわざわざ出かけるにふさわしいクオリティ。何泊かされる際はぜひ同店の料理も味わっていただきたいものです。

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▲ この日いただいた料理から「北海しま海老のベニエ」。
▲ 「奄美大島のすじあらのポワレ、海藻バターを絡めたあわびの肝のソース」。
▲ 「ピレネー産子羊のローストとパプリカのテリーヌ　ソパデアホ（にんにくのスープ）」。
▲ 前菜は「うなぎ3種の仕立て　①うまきをイメージしたミルクレープ（左）　②うざくをイメージした白焼き、大葉ときゅうりのスープ（右）　③蒲焼き、加茂茄子田楽と黒ニンニクみそ（中）」。
▲ 朝食は和・洋から選べるセットメニュー。7種のプチ・プレート。内容は日替わりです。

▲ この日いただいた料理から「北海しま海老のベニエ」。
▲ 「奄美大島のすじあらのポワレ、海藻バターを絡めたあわびの肝のソース」。
▲ 「ピレネー産子羊のローストとパプリカのテリーヌ　ソパデアホ（にんにくのスープ）」。
▲ 前菜は「うなぎ3種の仕立て　①うまきをイメージしたミルクレープ（左）　②うざくをイメージした白焼き、大葉ときゅうりのスープ（右）　③蒲焼き、加茂茄子田楽と黒ニンニクみそ（中）」。
▲ 朝食は和・洋から選べるセットメニュー。7種のプチ・プレート。内容は日替わりです。

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隣接するバーラウンジも素晴らしい。高い天井を生かした吊り下げの照明が教会のような雰囲気を醸し、なんとも贅沢な空間。ホテルが出来てすぐは建築を学ぶ学生たちが大挙して訪れたと言うのも頷ける話です。割と広めのテラス席もあり、用途に応じて使い分けが出来そう。もちろんバーだけの利用も可能なので、知っておく価値ありです。

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▲ バーテンダーの古瀬則彦さん。ユニフォームが白衣なのは、このバーが新しいカクテルを産み出すラボ（実験室）という位置づけだからだそう。
▲ この日開店3周年カクテル（すでに提供終了）３種をいただきましたが、どれも美味しかった！ Bamboo（バンブー）は1890 年に横浜のホテルでイギリス人バーテンダーによって日本で最初に作られたと言われるカクテル。
▲ Grappa Espresso Martini（グラッパエスプレッソマティーニ）。「グラッパ」をベースに、エスプレッソマティーニをツイスト。淹れ立てのエスプレッソをシェイクすることで生まれるフワッとした食感を楽しむ一杯。
▲ Shochu Caipirinha（焼酎カイピリーニャ）。本来使用するブラジル原産の蒸留酒の代わりに、鹿児島産芋焼酎「だいやめ～DAIYAME～」をベースに用いたカクテル。

▲ バーテンダーの古瀬則彦さん。ユニフォームが白衣なのは、このバーが新しいカクテルを産み出すラボ（実験室）という位置づけだからだそう。
▲ この日開店3周年カクテル（すでに提供終了）３種をいただきましたが、どれも美味しかった！ Bamboo（バンブー）は1890 年に横浜のホテルでイギリス人バーテンダーによって日本で最初に作られたと言われるカクテル。
▲ Grappa Espresso Martini（グラッパエスプレッソマティーニ）。「グラッパ」をベースに、エスプレッソマティーニをツイスト。淹れ立てのエスプレッソをシェイクすることで生まれるフワッとした食感を楽しむ一杯。
▲ Shochu Caipirinha（焼酎カイピリーニャ）。本来使用するブラジル原産の蒸留酒の代わりに、鹿児島産芋焼酎「だいやめ～DAIYAME～」をベースに用いたカクテル。

梅田や大阪駅から徒歩10分圏内の好立地で、この落ち着きと居心地の良さをこの価格帯で楽しめるホテルはかなり貴重。良質なステイを求める大人のアナタにこそオススメです。

Zentis Osaka （ゼンティス大阪）

住所／大阪市北区堂島浜１-4-26
HP／zentishotels.com

Zentis Osakaでは世界的アーティストが残した名曲の数々を楽しむレコードイベント「Salon de Zentis」Vol.11“Miles Davis”を9月28日（木）に開催予定。コースディナーとともにハイエンドオーディオが奏でる音楽と、立川直樹氏によるトークが楽しめます。詳しくは以下よりご覧ください。
HP／https://zentishotels.com/ja/osaka/news-detail/202307254668/

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