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2024.09.08

最新サウジアラビア事情。歴史と未来が同居する首都リヤドから!

サウジアラビアでは2019年9月、観光ビザが解禁になりました。これまでイスラム教徒の巡礼以外は訪れることができなかった国が、いわば開国! 旅慣れたオヤジさんほど、衝撃を受けるだろうこの国の素顔とは? 第2回はリヤドをご案内します。

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文・写真/古関千恵子

2019年秋に観光ビザが解禁となり、外国人ツーリストが自由に旅をできるようになったサウジアラビア。これまで固く閉ざされていた扉を開いてみると、見たことのない無垢な風景(砂漠だけでなく、雪も降る!)の連続。あれ? イメージと違う! 地球に残されたラストにして最新のフロンティア、サウジアラビア。旅慣れたオヤジさんほど、衝撃を受けるはずですよ! 第2回は首都リヤドをご案内します(第1回はこちら)。
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▲ 国立博物館内に展示されているメッカのハッジホール。イスラム教徒以外は入れませんが、信者のために細やかな配慮がなされています。
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まずは近代サウジアラビアの歴史をリヤドで予習

サウジアラビアのゴールデン・トライアングル・ルート+1の旅。首都リヤドからスタートです。前夜、成田から飛び立ち、ドバイで乗り継いで首都リヤドに到着したのは早朝。市内中心地にある「ル メリディアン リヤド」にアーリーチェックイン。

ところで、これまで観光ビザを発給していなかった国に、インターナショナルなホテルなんてあるの? なんて思っていたら、大間違い。セント・レジスやフォーシーズンズ、ザ・リッツ・カールトン、フェアモントなど、ラグジュアリーなホテルが軒並み揃っています。さらに2026年にはバカラ・ホテルズも開業予定。ちなみに、人気観光スポットのアルウラには近々アマンやジュノも開業予定。今、世界から注目を浴びているということが、今後開業するホテルのリストを見るだけでも一目瞭然です。
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▲ サウジアラビアを旅するなら、まずは歴史を学ぶことからと、国立博物館で予習。
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さて、旅を始めるにあたって、まずはその国のことを知っている方がより濃密な体験ができるというもの。早速、リヤド市街南部の国立博物館とマスマク城で予習をすることに。

車で向かう途上、通勤時間帯だったのか、中央分離帯で仕切られた片道4車線に車がびっしり。2023年には路線バスが運行を開始し、2024年には「メトロ・リヤド」という待望の地下鉄も開通するそう。悩ましい渋滞も近々緩和されることでしょう。
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▲ 国立博物館では人類創生から展示が始まります。
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ちなみに、サウジアラビアで人気の中古車は1位カムリ、2位カローラ、3位ハイラックス、4位ヒュンダイ、5位ヤリス。日本車が人気です。

渋滞を乗り越えて到着した国立博物館。この国が歩んできた歴史を3700もの展示を通して説明しています。人類の黎明期、アラビア半島の歴史、イスラム教の成立、近代のサウジアラビアの建国、そしてメッカ巡礼についてなどが紹介されています。
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▲ 近世のサウジアラビアの歴史はマスマク城から。
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興味深かったのは、近代サウジアラビアの歴史。サウード家のアブドゥル・アジーズ(別名イブン・サウード)が1932年にサウジアラビアを建国するまでの道のりが紹介されているのだけれど、国外への亡命やリヤド制定などまるで冒険譚のよう。

続いて、車で15分ほどにあるマスマク城へ。クウェートに亡命していたアブドゥル・アジーズが1902年にこの要塞を制圧し、みごと復権。近世のサウジアラビアの幕開けとなった記念すべき城。当時の様子を紹介しています。
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一気に近未来へワープ⁉ スカイブリッジから首都を一望

急成長を遂げているリヤドを目撃するために、キングダム・センターのスカイブリッジへ。首都リヤドを紹介する写真の多くが、ここから撮影されています。

リヤドの象徴的存在のキングダム・センターは、ツインタワーの最上階にスカイブリッジという橋がかけられた、ちょっと栓抜きのような形をした高層ビル。1階にあるフォーシーズンズ ホテル リヤドのエントランスを横目で見つつ、2つのエレベーターを乗り継いで、地上300メートルのスカイブリッジへ向かいます。
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▲ サウード家のアル・ワリード王子が所有する、キングダム・センター。先端のブリッジから街を見下ろします。
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ガラス張りのスカイブリッジからは、碁盤の目のように道路と建物が整備され、その精密さはどこか半導体のパッケージを見るよう。先ほどまで近世の戦いの歴史を振り返ったところで、一気に近未来へと時空を飛び越えてきた気分です。

が、ブリッジの反対側を見ると、クレーンが立ち並び、目下、絶賛建築中。リヤドのこれからの伸びしろを見ているようです。
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▲ スカイブリッジからの眺望。急激に進化を遂げるリヤドの発展を象徴するよう。
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サウジアラビア版エアビーを利用して一般家庭へ訪問!

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▲ 一般家庭との交流がもてるサイト「ハイ・ホーム」で手配。まさかこれが一般家庭とは!
「サウジアラビアの人と交流してみたい。でも、どうやって知り合えば、いいのやら……?」そんな願いを叶えてくれるのが、サウジアラビア版のAirbnb的なサイト「ハイ・ホーム」(https://hihome.sa/en)。

まずは登録して、スタート。「宿泊」か、「体験」を選ぶ。たとえば「体験」の場合、街→カテゴリー(仮に料理体験をチョイス)→人数を入力して、検索。すると候補がずらりと表示される。さらに日付や人数などを入力し、一人当たりの料金が出るという仕組み。
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▲ 伝統的なテントに用意された、ウェルカム用のデーツやコーヒー。
今回訪れたのは、検索のリストにあった農場経営の一般家庭(といっても、豪邸)。家族総出で迎えてくれて、まずはベドウィンのテントでウェルカムコーヒー。伝統的な衣裳の着付け体験をした後は、まるでパーティー会場のようにごちそうが並ぶ部屋に通され、「さぁ、召し上がれ!」。食後は美しく手入れされた庭でくつろぎながら、自己紹介から交流が始まりました。
熱烈なおもてなしとケタはずれのリッチっぷり、強烈な異文化体験が連続し、びっくりしっぱなしです。そしてサウジアラビアの人たちが心から喜んでツーリストを迎えてくれていることに、うれしくなってしまいます。こういう体験はただ観光スポットを回っているだけではできないもの。リアルなサウジアラビア体験です。
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リヤドから行ける世界遺産ディルイーヤは夜に行くべし!

リヤドの中心部から約20km。リヤドから最も近い世界遺産のディルイーヤの街。かつての第1次サウード王国時代(1744年~1818年)の州都であり、ここから王国の歩みが始まりました。

日干しレンガのサルワ宮殿が世界遺産の対象かと思いきや、ハニーファ渓谷沿いに広がるディルイーヤの街全体が対象。いくつかのエリアがあり、ホテルやお洒落なレストランなどが次々とオープン中の再開発エリアといえそう。
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▲ アトゥライフ地区にあるサルワ宮殿がハイライト。世界遺産はディルイーヤ全体が登録されています。
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▲ 外国人観光客よりも地元の人の方が多数。オーバーツーリズムではありません。
訪れるなら、日没後がおすすめ。なんせ、日中は暑い。そして夜は遺構群がライトアップされ、行きかう人もどこか縁日気分。周りを見回すと、外国人観光客はまばらで、小さな子供連れのサウジアラビアのファミリー層が楽しそうに行きかっているのが印象的でした。

ディルイーヤ内に2022年12月オープンした“ブジャイリ・テラス”はおしゃれレストランが集まったエリア。そのひとつ「タキヤ」でディナー。アラビア料理をモダンにアレンジしたメニューを供します。アルコールはないけれど、モクテルが充実してますよ。
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新旧が交錯する首都リヤド。ここだけでもワクワクな冒険気分を味わえるけれど、実はまだ序の口。次に訪れたアルウラではさらにびっくり! 世界の高級リゾートホテルがこぞって進出を目指している状況に、きっと納得するはずです!
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