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2025.03.02

「ロンドンに隠れ家を持っている」そう言いたくなる、コモ ホテルズ アンド リゾーツ始まりの2軒

コモ ホテルズ アンド リゾーツは洗練されたデザイン、ホリスティックなウェルネスプログラム、美食で知られるラグジュアリーホテルブランド。世界11国で18軒を展開しています。その原点はロンドンの中心地ながら、静けさが漂うこちらの2軒。オーナーの理想のホテルは、“第2の我が家”と呼びたくなる、小さなホテルでした。

CREDIT :

文・写真/古関千恵子

コモ ホテルズ アンド リゾーツ第一号は、あまりにもさり気ない

緑あふれる高級住宅街のベルグレービアに佇むハルキン。
▲ 緑あふれる高級住宅街のベルグレービアに佇むハルキン。
コモ ホテルズ アンド リゾーツ(以下、コモ)は洗練されたデザイン、ホリスティックなウェルネスプログラム、美食で知られるラグジュアリーホテルブランド。ロンドン随一の高級住宅街ベルグレービアの通りに面した、ジョージアン様式の「コモ ザ ハルキン(以下、ハルキン)」。は、今や世界11カ国で展開しているコモの記念すべき第一号なのですが、ラグジュアリーホテルというより、瀟洒なタウンハウスといった雰囲気。最初はホテルと気づかずに通り過ぎ、戻って小さな看板を確認したほど、周囲に溶け込んでいます。
この看板の奥ゆかしさゆえ、最初、通り過ぎてしまったのかも⁉
▲ この看板の奥ゆかしさゆえ、最初、通り過ぎてしまったのかも⁉
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コモのオーナーのクリスティーナ・オン氏(通称マダム・オン)がホテル業を始める前に探していたのが、“第2の我が家”と呼べるようなホテル。いわく、「親しみやすく、居心地がよく、信頼がおける聖域」のようなホテルに泊まりたい、と。娘と一緒に当時のザ ハルキンへ訪れた際、まさしくココだ! と親子は直観したそう。
大理石の修復には専門の職人にも意見を聞いたそう。
▲ 大理石の修復には専門の職人にも意見を聞いたそう。
1989年に建造されたザ ハルキンを購入し、1991年にコモ ザ ハルキンとしてリオープン。当時インテリアを担当したのはロンドンを拠点に活動し、コモと長年仕事をしているリンジー・コピック氏。元の雰囲気を保ちつつ、大理石の専門家に意見を聞きながら修復、落ち着いたシンプルさに自然の5エレメンツを取り入れるなど、彼女らしさもプラスしました。
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デザイン、質感、すべてにこだわりを感じるデザイン。
▲ デザイン、質感、すべてにこだわりを感じるデザイン。
こうして第一号が開業してから30年あまり。コモが世界で展開する中、41室の小さなホテルは控えめなエレガンスをもって、ゲストを迎えいれています。
夜、浸かれた足を癒すためのアメニティの準備も。安眠のためのプレイリストを入れたiPadやリラックスするための眠る前のカカオドリンクなど、ゲストを思ってのサービスあれこれ。
▲ 夜、浸かれた足を癒すためのアメニティの準備も。安眠のためのプレイリストを入れたiPadやリラックスするための眠る前のカカオドリンクなど、ゲストを思ってのサービスあれこれ。
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廊下からしてお洒落。ダンディズム薫る大人のスイート

開口部を大きくとったCOMOスイートのリビング。こちらがハイエンド。
▲ 開口部を大きくとったコモ スイートのリビング。こちらがハイエンド。
1階はレストランやバーなど、ゲストやベルグレービアの住人が集うパブリックエリア。41の客室は2階以上に展開しています。
やや曲がった不思議な廊下。
▲ やや曲がった不思議な廊下。
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ユニークなのは、まず廊下。縦の深い溝が無数に走ったダークな色調の壁で、緩やかにカーブしています。歩いていると、一見ドアが壁に溶け込んで、どこにあるのかわからない。まるで隠し扉のようです。
細い縦の溝が連続した壁。境目が溶け込んで、ドアが一見わからない⁉
▲ 細い縦の溝が連続した壁。境目が溶け込んで、ドアが一見わからない⁉
ドアを開けると、都会の喧騒がウソのように遠のきます。クリーム色をベースにした室内は、マホガニーに似たサペリのウッドが暖かみをあたえ、窓からは日差しもたっぷり。どことなくホテル然としておらず、どこかの邸宅のようなインテリアです。デスクスペースが広いのも使いやすそう。標準クラスのシティルームで27平方メートル以上もあります。
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ベルグレービア・スイート。天上がドーム状というか、かまぼこ型というか、インパクトのあるデザイン。
▲ ベルグレービア スイート。天上がドーム状というか、かまぼこ型というか、インパクトのあるデザイン。
憧れの部屋は、ベルグレービア スイート! 天上から壁にかけてアーチ型になっていて、どこか繭の中にいるような心落ち着く感じがします。バスルームの大理石も選び抜かれた、ただものではない風格。部屋全体がダンディズムに働きかけるような色調とデザインです。
COMOシャンバラのバスアメニティ。男女問わず人気のインヴィゴレート。
▲ コモ シャンバラのバスアメニティ。男女問わず人気のインヴィゴレート。
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ハルキン名物ホリスティックウェルネスなアフタヌーンティー

1階のハルキン・バーはベルグレービアの住民も訪れる憩いの場。
▲ 1階のハルキン バーはベルグレービアの住民も訪れる憩いの場。
たとえ滞在しなくても、1階にあるハルキン バーのアフタヌーンティーはぜひ体験したいもの。いわゆる英国式ではなく、ホリスティックなウェルネスを掲げるコモならではの意匠が凝らしてあります。
軽快なトークでアフタヌーンティーをサーブしてくれたルイスさん。
▲ 軽快なトークでアフタヌーンティーをサーブしてくれたルイスさん。
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始まりは、熱々のホットストーンにユーカリのオイルを垂らした水をかけ、たちのぼる香りに気分をリフレッシュさせます。セーボリーには、凍らせたアーモンド入りのガスパッチョ(イタリア)や、レモンの香り付けをしたチーズやサーモンをのせたロスティ(バリ)、ジンジャー味噌を使ったドレッシングのグリーンサラダ(タイ)など。
多彩な食感やフレーバーが楽しめるセーボリー。
▲ 多彩な食感やフレーバーが楽しめるセーボリー。
スウィーツにはザクロのゼリーを添えたスイカのシャーベット(ブータン)や、チョコレートがけしたイチゴの中にイチゴのコンポートが入った“ストロベリー・イリュージョン”(オーストラリア)など。
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遊び心も詰め込んだスイーツ。
▲ 遊び心も詰め込んだスウィーツ。
セーボリーもスイーツも世界各国のコモからインスパイアされたメニュー。しかも栄養学の専門家によるバランスのとれたヘルシーなメニューです。罪悪感ゼロで、心ゆくまでアフタヌーンティーを楽しめます。
3種類のハルキン・ジンのテイスティング。ジンの奥の深さ、計り知れず!
▲ 3種類のハルキン ジンのテイスティング。ジンの奥の深さ、計り知れず!
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また、ハルキン バーではガイド付きジン テイスティングも開催。ホテルオリジナルの「ハルキン ジン」3種と、それぞれにトニックやハーブを掛け合わせて違いを楽しみます。ジンの楽しみ方の幅が広がりそう。ミニボトルのジンとシグネチャーのトニックのお土産付きです。

■ コモ ザ ハルキン

住所/5-6 Halkin Street, London SW1X 7DJ
TEL/+44-20-7333-1000
HP/https://www.comohotels.com/jp/london/como-the-halkin

ハイドパークが目の前、超一流ホテルが集まるメイフェア地区の隠れ家

“ザ・メット”の愛称で呼ばれる「コモ メトロポリタン ロンドン(以下、メトロポリタン)」は、コモ ザ ハルキンから徒歩で約10分。1997年に開業し、コモにおいて2番目に誕生したホテルです。こちらもロンドンの中心部にありながら、ハイドパークがすぐ目の前の心安らぐロケーションにあります。
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オールドパークレーンに位置するメトロポリタン。
▲ オールドパークレーンに位置するメトロポリタン。
徒歩圏内にボンドストリートやナイツブリッジがあり、ヒースロー空港までも車でわずか約45分。チューブの駅も近くにあります。
客室名に“パーク”と付くか、すべてのスイートルームはハイドパークビュー。
▲ “パーク”と付いた客室と、すべてのスイートルームはハイドパークビュー。
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周囲にはフォーシーズンズやペニンシュラ、ドーチェスター・コレクションなど、ウルトラ・ラグジュアリーなホテルが集結し、いわばハイドパークのフロントロウ⁉ それでいて、メトロポリタンはさり気ないエレガントさが実に粋です。
ロビーラウンジ。いろんなデザインのソファを並べるなど、あえての統一性のなさが今どき。
▲ ロビーラウンジ。いろんなデザインのソファを並べるなど、あえての統一性のなさが今どき。
1階はレセプションとロビーラウンジ、レストランなどが入ったパブリックエリア。ロビーラウンジの家具類もどこかレジデンス調で、くつろいだ雰囲気です。
チョコレートの魔術師、ウィリアム・カーリーさんの専門店が館内に。
▲ チョコレートの魔術師、ウィリアム・カーリーさんの専門店が館内に。
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そしてウィリアム・カーリーのチョコレート専門店を発見! ウィリアム・カーリーはアカデミー・オブ・チョコレートの「ブリテンズ・ベスト・ショコラティエ」に4回も選ばれた天才肌のパティシエ兼ショコラティエ。店舗はロンドンに3カ所しかなく、そのうちのひとつがここメトロポリタンにあります。わざわざ出かけずとも、ウィリアム・カーリーのチョコが買えるとは、ラッキー!
まるで宝石箱のようなチョコレートの詰め合わせ。
▲ まるで宝石箱のようなチョコレートの詰め合わせ。
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スイートはハイドパークビュー。煙突の家並みがロンドンらしいシティビューも捨てがたい

COMOスイートは110平方メートル。リビングには6人用のダイニングやワークスペースも。
▲ コモ スイートは110平方メートル。リビングには6人用のダイニングやワークスペースも。
宿泊施設は、全144の客室とスイート、19室のレジデンスからなります。インテリアデザインを担当したのは、ハルキンと同じくリンジー・コピック氏。クリーム色を基調に、ウォルナット材やシカモア材といった木材の色の濃淡を組み合わせ、ハイドパークの緑に合わせてベリーの色を取り入れているのが印象的です。
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メトロポリタン・パークルーム。ブラインドとシルクのカーテンはリモートコントロールで。一部の部屋はバルコニー付き。
▲ メトロポリタン パークルーム。ブラインドとシルクのカーテンはリモートコントロールで。一部の部屋はバルコニー付き。
スイートはすべてハイドパークビュー。ゲストルームも“パーク”と付いている客室タイプがシグネチャーです。とはいえ、“シティ”ビューも煙突付きの家並みが眼下に広がり、昔ながらのロンドン的風景。これもまた風情があります。
バスタブに浸かりながら、テレビを見たり、緑を見て目を癒したり。
▲ バスタブに浸かりながら、テレビを見たり、緑を見て目を癒したり。
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ハイエンドの客室タイプは最上階の半分を占める「コモ スイート」。二面の大きなガラス窓から望むハイドパークは、迫力の大パノラマ。ソファに腰かけ、日がな一日この景色を眺めていられたら……と夢見てしまいます。ちなみにメトロポリタンの客室にはオブジェはあっても、絵画は飾られていません。これは景色を満喫するための、ちょっとした演出かもしれませんね。
メトロポリタンが位置するのも高級住宅街。シティビューは伝統的なタウンハウスを見下ろします。
▲ メトロポリタンが位置するのも高級住宅街。シティビューは伝統的なタウンハウスを見下ろします。
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夜行電車で朝に到着しますと伝えておいたら、部屋にこんな心づかいが。
▲ 夜行電車で朝に到着しますと伝えておいたら、部屋にこんな心づかいが。

ウェルエス・リゾートの神髄を体験する!

豊富な知識と確かな技術で、根本からカラダの心とバランスを整えてくれました。
▲ 豊富な知識と確かな技術で、根本からカラダと心のバランスを整えてくれました。
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コモといえば、“ホリスティックなウェルネス”を標榜としているラグジュアリーホテル。オーナーのマダム・オンもウェルネスに造詣が深く、独自のスパブランド「コモ シャンバラ」は高い評価を得ています。ちなみに“シャンバラ”とはサンスクリット語で“平和”を意味します。
マッサージオイルはペパーミントとユーカリが香るインヴィゴレートをチョイス。
▲ マッサージオイルはペパーミントとユーカリが香るインヴィゴレートをチョイス。
メトロポリタン内の「コモ シャンバラ メトロポリタン ロンドン」には、日本人セラピストのヤスコさんがいらっしゃいます。2003年にロンドンのセラピストの専門学校に入学、卒業と同時にコモ シャンバラへ入り、今はセラピストを育てるトレーナーもつとめています。ヤスコさんが行うシグネチャーマッサージのコモ シャンバラ マッサージは、ゲストの骨格を理解した上での手技なので、ムリがなく流れるようで、気持ちいい! 
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トリートメントルームはシングル4室、カップル2室。男女別のスチームルームやジムも併設しています。
▲ トリートメントルームはシングル4室、カップル2室。男女別のスチームルームやジムも併設しています。
ヨガも積極的に取り入れ、全室にヨガマットを用意。動画コンテンツを見ながら、自室でヨガを行うことも、プライベートセッションを受けることもできます。また、スパに併設したフィットネスセンターやスチームルームは24時間利用することができ、自分のペースでカラダを動かすことができます。
ある日の朝食。ココナッツワッフルにエッグ・キャビア、ベーカリーセレクションにフルーツサラダ。
▲ ある日の朝食。ココナッツワッフルにエッグ・キャビア、ベーカリーセレクションにフルーツサラダ。
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こうしたマッサージやトリートメント、エクササイズを補完するのが、レストラン「コモ シャンバラ キッチン」。栄養学に基づくヘルシーなメニューであることはもちろんのこと、豊かな気持ちにしてくれる美味なる料理をラインナップしています。美味しいので朝食からつい食べ過ぎてしまうのは、自分の意思の問題ですけどね……。
さらに隣のテーブルを見て、クロックマダムを追加。食べ過ぎですが、止まらない⁉
▲ さらに隣のテーブルを見て、クロックマダムを追加。食べ過ぎですが、止まらない⁉

■ コモ メトロポリタン ロンドン

住所/19 Old Park Lane,London, W1K 1LB
TEL/+44-20-7447-1000
HP/https://comohotels.com/jp/london/como-metropolitan-london

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