2024.05.21
7人制ラグビー 日本代表選手:津岡翔太郎 編
祖父譲りのセイコーと自身の足跡を示すロレックス
お洒落な男性なら誰もがステキな時計を持っているものです。そこでこだわり男子に、こっそり愛用時計にまつわるエピソードをインタビュー。実に興味深いお話がアレコレと飛び出します。
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写真/鈴木克典 構成・文/長谷川 剛(Table Rock Script)
7人制ラグビーの面白さをもっと広めていきたい
「そうです。それゆえ世界的なラグビー大会では、7人制競技を“お祭り”と評す人も多いですね。先日香港で行われた大会でも、7人制の試合では多くの飲食屋台が出店し、観客も仮装して楽しんだり、女性サポーターの大胆な薄着応援スタイルが見られたりしました(笑)。香港大会では、ビールの消費量が世界一とのニュースも出るほど盛り上がっているのです」
「僕の祖父は、学校や役所などに納める大型時計の装飾を手掛ける職人でした。そのため、昔から祖父はセイコーなど古い腕時計を複数持っており、引退後に僕の父親などにいくつか譲っていたのです。ですから、幼い頃から僕にとって時計は身近な存在であり、自然に時計に興味をもつようになりました」
そして、最初に津岡さんが所有する一本も、お爺さんから譲られたものなんですね。
「そうです。キングセイコーのバナックというモデルでした。70年代風のデコラティブな装飾が特に気に入っていたんです。尊敬する祖父から譲り受けたことで、自分にとってお守り的なアイテムでした。しかし、とあるヨーロッパ遠征の際に、宿泊先のホテルで紛失してしまい……。これは本当に残念な出来事でした」
憧れのロレックスに自分の成長を重ねて
「実は以前に、コンビスタイルのロレックス シードゥエラーを持っていたんです。しかし、そちらは少しヘビーなモデルでしたので、より使い勝手の良いフルステンレスのこのサブマリーナーが欲しくなったのです。入手した2021年は、僕がちょうどプロ選手になったタイミング。記念として何か形になるものを求めていたんです。
シードゥエラーもそうなのですが、僕は福岡県の糸島育ち。海に近い環境ということもあって、防水機能のあるダイバーズがやっぱり気になるんです。
また、ロレックスが機能的にも優れたブランドであるのは誰もが知るところ。腕に付けていると『買ったんだね』『イイね、見せて』と話しかけられ、会話が広がるところも良いと思っています」
それがこのセイコー QZ。すっきりとしたローマ数字がドレッシーな印象のクォーツ式三針モデルです。こちらが今の僕のお守りであり、大事なシーンにしか身に着けない時計です。
今年7月のパリ・オリンピックは、僕にとって生涯を掛ける大一番。コイツを連れていこうか、今からとても悩んでいます。前例があるだけにどうしたものかと(笑)」
時計とゴールドアクセを合わせて個性をアピール
「日常のファッションとしてヴィンテージ感のあるスタイルが好きで、そういった装いにこのフジツボは非常にマッチします。また、このコンビのゴールド時計に合わせてアクセサリーをコーディネートするのが自分流。指輪やピアスなど、ヴィンテージのゴールドアクセを重ねて楽しんでいます」
こちらのアクセサリーは、よく見るとティファニーですね。
そんな、ファッションに関しても熱いこだわりを持つ津岡さん。今回紹介していただける所有時計のトリは、なにを隠そうキング・オブ・ロレックス、コスモグラフ デイトナです。
「最近になって、自分はしみじみヴィンテージが好きなんだと感じています。フジツボをヘビロテしているのは、ブラウン系という使いやすいカラーもありますが、個人的にヴィンテージなど古い歴史を感じさせるアイテムが自分らしく思えるのです。なので次は、1960年代後半のサブマリーナーのミラーダイヤルなどを探そうと思っています。パリ・オリンピックの成績いかんではすぐに手に入れるかもしれません。というか、積極的にソコを狙って頑張ろうと今から力を入れています(笑)」
● 津岡 翔太郎 (7人制ラグビー日本代表)
1996年3月福岡県生まれ。中学生で先輩に誘われラグビーを始める。高校、大学とラグビーを続け、2018年に帝京大学を卒業。その後、コカ・コーラレッドスパークスに加入。2019年、7人制ラグビーのユニバーシアード日本代表として金メダルを獲得。2021年、東京五輪の7人制日本代表バックアップメンバーに選ばれ、2023年のパリ五輪選考にて代表メンバーに選出される。日本ラグビーフットボール協会及び、コカ・コーラ ボトラーズジャパン所属。