煮込まないのに旨味たっぷり「シーフードカレー」の作り方

忙しい日々が続くとつい作りたくなるのがカレー。何故か？ それはもちろん簡単に、失敗なく、おいしくできるから。さらに多めに作っておけば冷凍保存もできるし、作った翌日はカレーうどんやカレーピラフにも展開できるし、なにかと便利なんですもん。ですが、このカレーのバリエーションが少ないのが悩みの種なんですよね。お財布に余裕があればビーフなんですが、あっさりキメたいときはチキン。財布に余裕のない日は豚バラなんですが、これはこれで美味しい。つまり、牛、鶏、豚の3種をローテしている感じでして……。

「シーフードで作ってみたらどうですか？」と野本やすゆきさん。ハイ、それは挑戦したことあるんですが、煮込み過ぎたのかエビがカスカスに小さくなってしまって。せっかくスパイスも調合して張り切ったのに。
「そういう時は市販のカレールウを使ってみるのもいいと思います。味のバランスが取れているから、長く煮込む必要がありません。夏はキッチンにいるのも暑いしね」

な～るほど～。では簡単で美味しい、シーフードカレーの作り方を教えていただきましょう！

今回、野本さんが作るのは、トマトの水煮缶をベースに使った「トマトシーフードカレー」。トマトの酸味がシーフードの出汁と良くあうし、さっぱりと夏でも美味しく食べられるカレーです。

まずは材料の下ごしらえから。エビは背ワタを取っておきましょう。楊枝を差し込んでひっぱる方法もありますが、野本さんは背側に切り込みを入れて、そこからスーッと包丁でこそげ取る方法を推奨。なるほど、これだと背ワタがあるのかないのか一目でわかりますね。それに切り込みを入れることでエビの出汁も出やすくなりそう。

尚、エビは今回ホワイトタイガーを使いましたが、ご予算に応じて車海老でも、バナメイ海老でもお好きなものをお使いください。

次にイカ。イカは内臓などが取ってある下処理済みのものをお求めください。今回はヤリイカですが、スルメイカでも、紋甲イカでも、お好きなものを。身は１センチほどの輪切りにして、ゲソは食べやすい大きさに切っておきます。

切れたら、エビ、イカともに水気を切って、軽く塩・こしょうを振っておきましょう。

さて、いよいよカレーを作っていきます。鍋にオリーブオイル、クミンシードを入れて火にかけ、香りが出てきたら、玉ねぎ、にんにく、生姜、塩を加えて、玉ねぎが色づくまで炒めます。肉のカレーの時とは異なり、あめ色まで炒める必要はありません。

ここにエビ、イカを加え、色が変わったら白ワインを加えてひと煮たちさせます。白ワインは魚介のくさみを取り、味に深みを持たせてくれる役割を担っています。

さあ、この後、カレーのベースとなるトマトの水煮を加えるのですが、ここでひと手間！ 缶から出した水煮をブレンダーなどでなめらかにしておきます。これは舌触りをなめらかにしてくれるし、煮る時間を少なくしてくれる効果が。

トマトを入れたら、ここで一煮立ちさせます。

いよいよカレーとして仕上げていきましょう。

さきほどのブレンダーに残っていたトマトをキレイに使うためにも、同じ容器を使って水を加え、さらにカレールゥをとぽんと投入。

10～15分煮込めば完成！ 材料を切るところから始めても、30分で完成するお手軽「トマトシーフードカレー」でした。より豪華にしたいなら、ホタテやホッキ貝など加えてもよいかと。この夏は“俺のシーフードカレー”を追求してみませんか？

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