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2025.01.26

魔法の粉で仕上がりにグンと差がつく「ビーフシチュー」の作り方

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南! 今回は、寒い夜に心まで温めてくれる「ビーフシチュー」をつくります。おいしさの決め手はソースに加えるアレとコレ。それだけで仕上がりにグンと差が出るんですって!

CREDIT :

レシピ&調理/野本やすゆき 写真/吉澤健太  文・編集/秋山 都(Web LEON)

寒~い季節のご馳走シチューを作ってみよう

ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ 既製品を上手に使うから簡単。最後にバターを加えることでコクが出る、真冬のご馳走「ビーフシチュー」。
毎年、1月末から2月上旬は、寒い日が続きます。暦の上でも大寒とされ、1年のなかでも最も寒い時期ですが、こんな日はあったか~い煮込みやシチューが食べたい。しかもちょっと“ご馳走感”のあるお料理、ないですか?

「シチューのご馳走と言えばビーフシチューでしょ」と野本やすゆきさん。確かにそうですが、多くの人は缶のデミグラスソースを使った手抜きシチューしか作ったことがないかと。きちんとしたレシピが知りたいものの、ベースとなるフォンドボー(フランス料理の基本的な出汁)を自分で作るとなると……まず仔牛の骨を手に入れて、香味野菜と焼いて、6時間煮込んで……って、まず無理! 

「そんな時は上手に既製品に頼ってみましょう。今は小袋に1回分ずつ分包されたフォンドボーも売っているから便利ですよ」

な~るほど~。缶のデミグラスソースを使えば簡単ではありますが、もう少し丁寧に作ってみたい日におすすめのレシピですね。
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「ビーフシチュー」を作ってみよう!

ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ

材料(作りやすい2~3人分)

牛スネ肉    400g 大きめに切る
玉ねぎ     1個 
にんじん               1本 
マッシュルーム   5個 
じゃがいも     2個 
ニンニク      4かけ 
オリーブオイル   大さじ1・大さじ1
バター      20g
A水        600ml
A赤ワイン    300ml
Aフォンドボー    1袋(30g)
A八丁味噌    小さじ2
Aケチャップ     大さじ2
Aウスターソース   大さじ1
A砂糖      小さじ2
Aローリエ      2枚
オールスパイス   少々
胡椒       少々
塩          適量
小麦粉      適量

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じっくり煮込んでうまみが出るのは牛スネ肉

まずは「ビーフシチュー」の脇役でもある野菜を切ることから始めましょう。今回は定番のじゃがいも、にんじん、玉ねぎ、マッシュルームを使いましたが、お好みでしめじやブロッコリー、かぼちゃなどを加えてもよろしいかと。
次に主役である牛肉を大きめにカット。「シチューには、コラーゲンがあり、柔らかく仕上がる牛スネ肉がおすすめ」と野本さん。脂肪が少なく、赤身の牛スネは煮込むことでほろほろとした食感になり、ギュッと凝縮した味わいが楽しめる部位です。ほかに、やはり赤身のもも肉や、脂身のあるバラ肉など、お好みの部位を探してみても楽しいですね。
ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ 牛すね肉は大き目にカット。
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ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ 牛肉に小麦粉をまぶすことで、旨みを閉じ込めることと、しっかりとした焼き色をつけることができます。
大き目にカットした牛肉には塩で下味をつけ、小麦粉をまぶしてから、オリーブオイルをひいた鍋で焼き、しっかりと焼き色をつけます。
ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ ビーフシチューなど煮込み料理には、「ル・クルーゼ」や「ストウブ」など、厚手の鉄鍋がおすすめ。
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ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ このくらいしっかりと焼けたらひっくり返し、両面に焼き色をつけます。
「しっかりとお肉の両面に焼き色がついたら、いったん取り出します」
ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ 牛肉を焼いた鍋でそのまま煮込むため、ワンパンで出来るのもうれしい。
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牛肉を取り出した鍋にオリーブオイルを加え、玉ねぎ、ニンニク入れて塩を適量振り、炒めます。
ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ 玉ねぎは少し茶色くなる程度。キツネ色になるまで炒める必要はありません。
玉ねぎが少し茶色くなったら、Aを加えて肉を戻し入れ、蓋をして60分ほど煮込みます……と、ここが今回最初のポイントなのですが、野本さんは市販のフォンドボーにケチャップやウスターソース、そして少量の八丁味噌と砂糖を加えています。酸味と甘味を加えることで味に複雑さが生まれるんだそう。
ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ Aの材料をすべて入れたソースに焼いた肉を戻し入れます。
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「アクは取るのは一度だけで大丈夫」

煮込むこと約60分……途中でアクが出たら取りますが、前回「水炊き」のレシピでも触れたように「アクを取るのは一度だけ」で大丈夫。よく「アクを丁寧に取りましょう」と言いますが、取りすぎるとおいしさも取ってしまいますから。
ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ 野菜を入れてさらに20分煮込みます。20分は野菜がやわらかくなるものの、煮崩れないくらいのほどよい時間。
60分ほど煮込みましたか? では鍋に野菜を加え、さらに20分ほど煮こみましょう。じゃがいもやにんじんもすっかり柔らかくなるまで煮込んでください。
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仕上げにスパイスとバターで味わいをより複雑に、上品に

ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ 野本さんは「FAUCHON」のオールスパイスを愛用中。
最後にもうひとポイント。野本さんが最近気に入っているというオールスパイスを振り、仕上げにバターをひとかけ。このオールスパイスはシナモン、ナツメグ、クローブなど肉料理全般に合うブレンドなので、何かと便利に使えそうです。
ビーフシチュー 野本やすゆき レシピ
▲ 仕上げにバターを加えることでまろやかな一体感がプラスされる。
バターが溶けることで全体がまろやかになり、牛肉の旨味と野菜の甘味が一体となってこっくりとした「ビーフシチュー」。寒い夜、心も身体も温めてくれそうです。
野本やすゆき

● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。
最近、YouTubeにて野本やすゆきチャンネルを開設。

寒い夜にはこちらもどうぞ!

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